和の世界とは切っても切れない、しかしながら私は実のところあまりよく知らなかった本阿弥光悦。蒔絵や茶碗の数々、鶴と波が連なるデザインは、きっと皆さんもどこかで目に触れたことがあると思います。また、以前から茶道関係の方より「光悦会」の名前だけはよく聞いていました。

新年から東京国立博物館で展覧会が開催されていて気にはなっていましたが、会期も残りわずかとなり、冷たい雨の中を訪れてみました。

 

 

見学する前は、大宇宙というニュアンスがよくつかめませんでした。

また今回、刀剣師、研ぎ師の家系ということを初めて知りました。

まず冒頭は、上のポスターにもある「舟橋蒔絵硯箱」です。ユニークな形に驚き、圧倒的な輝きと迫力みなぎる姿です。そして、家業の刀剣のみならず残っている作品は多岐な分野に渡る上、いずれも抜きん出ていて、まさしく大宇宙という表現がぴったりの時代のスーパースターだと感じました。スケールの大きな、ダイナミックな作品がこれでもかというばかりに展示されています。

刀、短刀、書状、額、硯箱や経箱、後世現代に至るまで無数に写された楽茶碗、地味ながら格調の高さを感じさせる謡本とその表紙デザインは、全てを兼ね備えた才能の塊ですね。

勉強になりました。見ることができて幸運で、目が覚めたように思えました。