テレビのお宝鑑定番組によく出てくる椿椿山(つばきちんざん)
江戸時代の画家としか知りませんが、品のある作品が多い記憶があります。
今回、板橋区立美術館には前期後期に分けて多くの作品が集まっていますが、あいにく前期を見逃してしまい、後期も残り10日余り。ちょっと期待して見に行きました。
椿山の作品は、師と仰ぐ渡辺崋山の出身地である愛知県田原市の所蔵が多いものの、静嘉堂文庫美術館をはじめ、大倉集古館、根津美術館など、著名な美術館からの出品もありました。
軸装や屏風、絵いろいろと巻の他に、スケッチ帳と思われる和本も多数展示されていて、日ごろから色々と構想を練っていたことがよくわかります。
また、人物画も得意だったようで、軽いタッチの流れるような輪郭線で特徴が描かれているように感じました。
緑の中の建物で、東京とは思えない環境に恵まれた広々とした館なのですが、アクセスがあまりよくないので、多くの人に見てもらうには惜しいなと思います。しかし、その分を差し引いてもおすすめの充実した展覧会でした。