185 親離れ
親離れなどとっくのうちにできている。
以前の私はそう思っていました。
親を早くに亡くし
10代の頃から経済的に自立し
妹たちの生活を支えていたからです。
もういない親を頼ったところで
意味などない。
私がしっかりしなければ。
いつもそう自分に
言い聞かせていました。
でも本当は親離れなど
できてはいませんでした。
実の両親に対しては
親離れをしていたのかもしれませんが
親の役割を
果たしてくれそうな人に対して
無意識のうちに親を
求めてしまっていたのです。
私を雇ってくれている会社の
社長であったり上司であったり
時には学びに行った先の
先生であることもありました。
私はその人達の期待に
必死で答えようとすると同時に
私の期待に応えてくれない
その人達に対して
強い怒りを感じていました。
当時の私は
それが当たり前の感情であり
親離れできていないなどとは
思いもよりませんでした。
ただ
私が頼っていた人達との人間関係が
いつも同じようなことで
うまくいかなくなる経験をすることで
何か自分に問題があるのではないかと
考え始めたのです。
そして自分と向き合い続けた結果
私は親離れできていないことに
気づいたのです。
心の底にあったのは
こんな気持ちでした。
・この世界を誰かの支え無しでは
生きていくことができない。
・私には支えてくれる人が必要。
・支えてもらうためには
尽くさなければいけない。
・私に尽くされた相手は
私のことを大切に
しなければならない。
本当の私の気持ちは
庇護を求める幼い子供の心のまま
だったのです。
私に必要だったのは
誰かに頼ることではなく
自分に頼れるようになることでした。
私はすでに
自立するだけの成長していたのに
自分の成長に気づけずにいたのです。
もう誰かに頼らなくてもいい。
もう誰かに期待しなくてもいい。
これまで自分を支えてきた自分を頼り
この先自分を支えていく自分に
期待していけばいい。
そう自分に言い聞かせながら
私は本当の親離れをしていったのです。