202 必ずそこに役割を求められる | 読むカウンセリング

読むカウンセリング

親からの虐待、両親の蒸発、いじめ、不登校、対人恐怖症、うつ、母の死は私のせいという罪の意識から解き放たれた心理カウンセラーが、自ら体験した心の癒し方をお伝えします。

初めての方へ

この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリング
テーマにした架空のお話です。
まずは、プロローグからお読みくださいね。


――


202 必ずそこに役割を求められる


僕も心の痛みによって
悪夢から目覚めようとしている
一人なのかもしれない・・・

カウンセラーの言葉を聞きながら
そんなことを思った。

「先生、今までのお話で
 努力をすればするほど
 信念を強めるような出来事を
 引き寄せてしまう理由については
 よく分かりました。

 もう一つの方の質問についても
 教えてもらっていいですか?」

「所属と愛の欲求や承認の欲求を
 どう満たせばいいのか
 ということでしたよね」

「そうです」

「あなたがこれらの欲求を
 満たすことが難しいと思う理由を
 教えてもらえますか」

「はい。子供であれば親から
 面倒を見てもらえたり

 そこに存在するだけで
 喜んでもらえることはあると思います。

 でも大人が、どこかに所属しようとしたり
 承認されようとする時は
 必ずそこに役割を求められると思います。

 相手の役に立っていなければ
 誰もその人を愛したり
 承認しようとはしないんじゃ
 ないでしょうか。
 
 だからといって
 欲求を満たされなかった人が
 努力して役割をこなそうとすれば
 先生の言うように
 
 ありのままの自分には居場所がない
 ありのままの自分は認めてもらえない

 という信念を強めてしまうことに
 なってしまうと思うのですが・・・」

「子供は親から欲求を
 満たしてもらうことができても

 大人は役割をこなさなければ
 欲求を満たせない。

 でも欲求を満たそうとすると
 自分を苦しめる信念を強めることになる
 と、考えているということですね」

「そうです」

カウンセラーは笑顔で僕に言った。

「実は私も、あなたと全く同じ思いに
 悩んだことがありました」