130 夫婦で話し合う場を持つということ | 読むカウンセリング

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親からの虐待、両親の蒸発、いじめ、不登校、対人恐怖症、うつ、母の死は私のせいという罪の意識から解き放たれた心理カウンセラーが、自ら体験した心の癒し方をお伝えします。

初めての方へ

この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリング
テーマにした架空のお話です。
まずは、プロローグからお読みくださいね。


――


130 夫婦で話し合う場を持つということ


「他に何か、言い残したことや
 伝えたいことはありますか」

カウンセラーが僕と妻を見る。

「あのー、いいでしょうか」
妻が声を上げた。

「夫婦で話し合う場を持つ
 ということなんですが・・・

 これまでにも何度か
 話し合う場を持とうとしたことが
 あったのですが

 主人を追いつめてしまうような気がして
 言い出すことができませんでした。

 どうすればお互いに傷つけあわずに
 話し合いの場を持てるように
 なるのでしょうか?」

妻は真剣な眼差しで
カウンセラーを見た。

「話し合いの場で
 相手を追いつめてしまうような
 気がしていたとしたら

 もしかすると奥さん自身が
 追いつめられていた状態
 だったのかもしれません」

カウンセラーの言葉に
妻は驚いたような表情をした。

「相手と話し合おうとする前に
 自分が今、何を感じているのか
 相手に何を求めているのかに
 気づいていることが大切だと思います。

 あなたの都合のいいように
 相手を変えようとするとき

 相手は都合のいいように
 あなたを変えようとするかもしれません。

 そうなると、話し合いの場は
 争いの場になってしまうでしょう。

 お互いが傷つけあわない
 場にするためには
 相手を変えようとする場から
 相手を理解しようとする場に
 変えていく必要があるでしょう。

 相手を理解しようとするには
 まず、自分自身を
 理解しようとすることです。

 自分を理解した上で
 相手を理解しようとすれば

 相手からも
自然に
 理解されるようになるでしょう。

 先ほどのお二人のやりとりは
 今、私が説明したことを
 そのまま体験されたように
 思うのですが、いかがですか」

「確かに、そうですね」

妻の顔に微笑みが戻っていた。