大串正樹オフィシャルブログ「ぐしろぐ-大串まさきの活動のキセキ-」Powered by Ameba -5ページ目

参議院選挙の争点は

猛暑の中、各候補・政党が政策を訴えて選挙戦が繰り広げられています。争点があまり無いような報道も目にしましたので、すこし考えを述べます。

 

 

現下の課題は、コロナ対策から物価対策へと移りつつあるのが肌感覚かと思います。政府や行政にとっては、また感染者が増え続けていることに警戒感は続いていますが、一般にはロシアのウクライナ侵略の行方(これに伴う燃油や穀物価格の上昇)の方が関心も高いと受け止めています。

 

政府は既にガソリン価格の高騰を抑える対策を打っているので、1リッター170円以下で維持することができています。何もしないと200円を超えている状況です。

 

自民党は与党なので、対策は「すぐに、やって当たり前」という見方をされます。しかし対策によっては、それぞれに「予算の裏付け」が必要なので難しい面もあります。

 

一方、野党は責任を負っていませんので、消費税減税や身を切る改革と称して公務員削減など、一見、わかりやすい政策を前面に出してきます。

 

経済情勢を考えると、今は緊縮財政という訳にはいきませんが、積極財政にするにしても(予見性を持った)国土強靱化など、将来的にも必要で説明のつく(いわゆるバラマキと批判されない)支出が求められます。また、困窮者支援など緊急性の高い施策への対応も必要です。

 

したがって安定的な税収は必要ですし、様々な施策を実施する上で有能な人材の確保も不可欠です。現実的に仕事をするということは、そういうことも考えることだと思います。

 

エネルギーの安定供給にしても、サプライチェーンの維持にしても、長期的な視点の政策を継続させることも与党の責任です。反対ばかりで場当たり的な思いつきの政策しか出せない野党と違って、年間を通じて予算化を前提として徹底的な議論を積み重ねている自民党だからこそ可能となる政策でもあります。

 

選挙の争点は、現実的に責任を持って仕事をする政党なのか、根拠無く耳あたりの良い政策を掲げる政党なのか、この選択ではないでしょうか。

 

自民党の政策はこちら

 

 

 

第208回 通常国会が閉会

本日、通常国会が閉会しました。予算は史上二番目の早さで成立、また、内閣提出法案の100%成立は26年ぶりだとか。

 

今国会では国対副委員長として活動してきましたが、国会の舞台回しを仕事とする国対としては大変うまくいった国会と言っても良いかと思います。もちろん、いくつか難しい局面もありましたが、そこは、皆さんのご協力により乗り切ることができました。

 

個人的には政策立案の仕事も幅広く対応できたかと思っています。規制改革やソーシャルビジネス支援、成長戦略、厚生労働指標改革、ゲノム医療の推進などの分野で提言をまとめたり、来年度の予算確保に道筋をつけたりと、一定の成果を得ています。

 

雇用政策に関する私的勉強会も主宰し、取りまとめることができました。ご協力いただいた皆さんに感謝です。

 

今後は参議院選挙を経て、秋の臨時国会に向けての準備となります。同時に、年末の予算編成や税制改正などの話も少しずつ進んでいます。

 

新型コロナ感染症やウクライナ問題、円安・物価高など、引き続きの課題も抱えておりますが、これからも精一杯頑張って参ります。

 

 

 

 

ゲノム医療の情報基盤

ここ数年、自民党のデータヘルス政策に関わって参りましたが、今年はゲノム医療にフォーカスした「医療情報政策・ゲノム医療推進特命委員会」の事務局長を拝命して、検討を進めて参りました。この度、提言にまとめ申し入れをおこないました。

 

 

難解な政策ですので要約します。

・これからの医療や製薬産業にゲノム情報を活用することは不可欠

・英国はゲノミクスイングランドを設立し情報基盤構築で世界をリード

・米国もゲノム解析技術で先行し、創薬も含め米英の2強に中国が追い上げ

この現状で、日本はどのように対応するかです。

 

ゲノム医療は単にDNAの配列を分析すれば良いといものではなく、臨床情報から、DNAによって翻訳されるタンパク質や代謝産物なども含めた複合的なデータ解析が必要です(これをマルチ・オミックスといいます)。この医療データの質という点では、我が国が優位性をもっています。

 

つまり、我が国がこの分野で生き残るためにも、質の高いデータを蓄積する情報基盤整備を早急に進める必要があります。難病やがんなどの治療に有効な創薬を加速化させるのです。そのための法整備や予算確保に向けて、これから動きます。

 

かなり専門的な分野なので、理解してくれる議員仲間が少ないのも現実ですし、そもそも社会保障分野などで莫大な支出を抱える厚生労働省は新しい予算の確保は得意ではありません。

 

 

「議員定数を減らせ」とか「女性議員の数を増やせ」という声も多いと思いますが、現場の感覚では「高い専門性を持った行動する議員」をどんどん増やさないと、これからの日本は立ちゆかなくなると思っています。

 

これから参院選の公約の作成、そして来年度予算に向けた「骨太の方針」のとりまとめと、与党は正念場を迎えます。抱えている案件も多いですが、精一杯、取り組みます。