強行採決か強行阻止か | 大串正樹オフィシャルブログ「ぐしろぐ-大串まさきの活動のキセキ-」Powered by Ameba

強行採決か強行阻止か

前回の続きみたいな話で恐縮です。

ここしばらく、国会では「強行採決」という場面をよく目にします
が、いざ当事者になってみると、どうもイメージしていたものとは
違うようです。

与党と野党は、日常的には、それほど対決的ではなくて、いろいろ
情報交換しながら調整をしています。特に、委員会や本会議の開会
については、各党の理事が調整をはかります。

つまり、採決をする会議の「開会」は事前に与野党で了解済みなの
です。議席の数からして可決するか否かも事前に明らかです。

一方で、野党が反対すれば会議が開会できませんので、本来「強行
採決」はありえないはずです。あるとすれば野党欠席のまま「強行
開会」ですから、採決は粛々と行われます。もちろん、そのような
ことは非常に珍しいケース。

では、委員長に野党が詰め寄る、おなじみの光景は何なのか。

どちらかというと「強行採決」ではなく、採決の「強行阻止」風な
パフォーマンスではないかと思います。野党の議員は、事前にプラ
カードを準備したり、傍聴席のマスコミに向けてカメラ目線で訴え
たりします。当然、マスコミも批判的で与党の印象は悪くなります。

こんなことを大の大人たちが大まじめにやるわけですが・・・

野党としては黙って法案を可決させると立場がないので、抵抗した
足跡を残したいわけです。逆に、与党としてはイメージは悪くなり
ますが、そのような場をつくることで採決ができれば、会期日程内
に計画的に法案を通すことができるわけです。

責任ある与党としては、多少、マイナスになってもやらなければ、
ならない・・・辛いところです。もちろん、ねじれ国会が解消され
たからできることでもあります。

先日の秘密保護法案では、維新の会が採決時に退席。事前に与党と
合意して共同で提案した法案なのに、この対応は、なかなか説明が
つきません。聞くところによると、維新の内部で意見がまとまらな
かったとか。

確かに、本会議場で一つの政党が賛否で真っ二つに分かれたら厄介
な話です。実際、みんなの党は足並みが乱れてきています。

もう少し、野党がまとまってくれて、政策についてもしっかりと、
違う視点からの指摘をしてくれるようになると良いのですが・・・
野党の混乱はしばらく続きそうです。