祭りの伝統 | 大串正樹オフィシャルブログ「ぐしろぐ-大串まさきの活動のキセキ-」Powered by Ameba

祭りの伝統

宝塚市、西谷地区、宝山寺の「ケトロン祭り」にお伺いしました。
市の無形民俗文化財にも指定されている伝統あるお祭りです。

古くから民話が伝わっていて、独特の鉦(かね)太鼓を叩く、
300年続く疫病除けの燈籠祭りです。

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この時期、いろんなお祭りや盆踊りにお邪魔しますが、このケトロン
祭りは300年の伝統があるお祭りだけあって、独特の雰囲気を醸し
出しておりました。

大事に守って欲しい伝統です。

私の活動地域では、他にも伊丹市の大鹿で1200年の歴史がある
お祭りもあるので楽しみにしています。



伝統、祭りというと、ホブズボウム(Eric Hobsbawm)の『創られた伝統』
を思い出しました。

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ヨーロッパのさまざまな伝統的な行事は、実は、近代になって創られた
比較的新しいものが多いという文化人類学の話だったと記憶しています。

ただ、ホブズボウムの論考は、ヨーロッパの伝統が19世紀に創られた
ものが多いというだけで、日本やアジアのようにさらに歴史のある文化
については触れられていません。


このケトロン祭りは、現代の様式では理解しにくいし、鉦の音が由来と
される「ケトロン」という名称にも無理があると思います。

300年前といえば江戸時代。

この時代に、恐らく、決して豊かではなかったであろう農村地帯で伝統
を残す意味は何だったのだろうかと思いが巡ります。

つまり、このような形で何かメッセージを残さなければならなかった
理由があるように思えてなりません。

少なくとも、この西谷地区は宝塚市の市街地から、かなり山奥に位置する
小さな集落です。そして、この集落が、消えることなく残っているところに、
さまざまな知恵が隠されているのではないかと思います。