教訓とするために 生きる 大川小学校津波裁判を闘った人たち | Mの国より愛を込めて

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津波で生徒の殆どが犠牲になった大川小学校

しかし、それには不可解な点がいくつも見られた

親たちは真相を探ろうとするが?

 

 

 

 

 

 

鑑賞日 2023年6月20日

映画館 キネマ館

 

いまだに大きな傷が残る東日本大震災。

とりわけ、津波の被害は甚大でいまだに復旧活動が行われています。

 

が、その復興予算をマイナンバーカードの普及や防衛費につぎ込もうとしているのは神経がずぶとすぎます。

 

そんな、東日本大震災で特に子どもの被害が大きかったのが大川小学校。

津波により全校生徒の大部分が犠牲となり教員もたまたま不在だった校長を除くと生存者は1名という凄惨な被害となりました。

しかし、他にも津波に飲み込まれた学校はあってもここまで大きな被害があった場所は無いようで。

 

本作は事件の真相を探るため裁判まで起こした親たちの記録となっています。

 

本作のポイントはあの時何があったか。

東日本大震災により大きな揺れに見舞われた大川小学校。

そして津波により多くの生徒と教員が犠牲となり憤る親たち。

しかし、生存者の話を聞くと地震から津波の到達まで50分の間校庭で待機していたことが判明。

不可解な行動に親たちは教育委員会や市に説明を求めるも碌な回答が無かった。

しびれを切らした親たちは裁判で訴えることに、それでも行政側はかたくなに回答を行わなかった。

 

果たして何故子どもたちは犠牲になったのか?

 

裁判に至るまでに説明会や協議会が行われているのですが、最初の説明会は震災直後のため親にも余裕が無く暴言が繰り返されるのですが、2回目以降は比較的冷静になっています。

だからこそ行政側にょる不可解なやり取りが際立つように。

生存者からの証言の改ざん、記録の処分、利害関係者による事故調査など親たちにとっては神経を逆なでするような事をやっています。

というか、海抜1mにも関わらず津波の浸水地域に指定されておらず、また避難マニュアルも作成していなかったという点で自然災害を舐めています。

また、裁判を起こした親たちに対し嫌がらせをするというまさに外道の存在も明らかになります。

 

結論としては校長が不在だったことによる命令系統の麻痺に加え、自然災害への危機意識の低さと裏山に逃げれないという思い込み、追い詰められた末の無謀な行動が原因。

これらの要因の一つでも欠けていたら子どもたちは助かっていたとみられます。

これらを教訓とし同じ被害を繰り返さない事が重要なのですが、当初はコレを無かったことにしようとしていた事に憤りを感じます。

同じ失敗を繰り返すのはダメの烙印を押されますが、行政も同じ失敗を繰りかえすのはダメです。

 

もっとも国は積極的に同じ失敗を繰り返そうとしていますが。

原発しかり、少子化しかし、外交しかり。

 

 

 

東日本大震災繋がりでチョイス。

ボラインティアの拠点となった家での話になります。

最も震災後の方が窮地になってしまっていますが。