新作ミュージカルのオーディションに参加したペギー
すったもんだで役を勝ち取ったものの舞台は混乱続き
そして脚本家のマーシュは主演のドロシーに頭を悩ませていた
鑑賞日 2021年12月12日
映画館 キネマ館
コロナ過で大きなダメージを受けたエンタメ業界。
その中でも演劇といった舞台作品は非常にヤバイレベルでのダメージとなっています。
しかも、日本の保証は非常にしょっぱいしなぁ。
そんな中、ブロードウェイの舞台をそのまま撮影し映画化している「松竹ブロードウェイシネマ」とうのがあるのですが、それを大プッシュしたUMK(Mの国のテレビ局)がキネマ館と共同でイベントを開催中。
その中の一本が本作。
トニー賞を受賞した名作という触れ込みとなっています。
本作のポイントは苦しい時代だからこそ。
世界恐慌の時代、数年ぶりに新作ミュージカルを製作した脚本家のマシューは俳優のオーディションを実施。
それに参加するはずだったペギーだったが遅刻してしまい、何もできず帰郷・・するはずが、参加が認められることに。
一方、スポンサーの意向で主演が高齢&躍れないドロシーが勤める事になりマシューは頭を悩ませていた。
畳みかけるように会場が変わり、またドロシーの恋のトラブルで舞台がさらに混乱に拍車をかけていく。
そして、致命的なトラブルが発生、その窮地を救うのは・・ペギー?
果たしてペギーはマシューの舞台を救うことができるのか?
ミュージカルらしく歌と踊りに溢れた本作。
なお、ドロシーは踊りは全くダメだけど歌唱力は流石。
・・けど、舞台「プリティ・レディ」にしては年を取り過ぎているようで。
出資者は無理難題をおっしゃる!
見どころは冒頭、タップの試験。
舞台の演出でタップダンスがあるため、タップの試験が行われているシーンから始まる本作。
数十人でタップダンスを踊るシーンとなっており、その様子はまさに圧巻。
それが、終盤に繋がる事となります。
気になった点は休憩後からの展開が早すぎること。
ミュージカルは大抵二部構成となっているのですが、本作も途中で休憩が入ります。
本来は俳優たちの休憩もあるため十数分程なのですが、本作は映画ということもあり90秒程度ですが。
ともあれ、休憩後は怒涛の展開?となっており、あれよあれよのシンデレラストーリーという塩梅に。
前半が遅すぎたというのもありますが、もっと「プリティ・レディ」を演じても良かったのかも。
やっぱりミュージカルは凄い!と言わせることができる本作。
普通の映画とは違った熱量を感じることができます。
やや高めの値段設定となっていますが、実際のミュージカルと比べると圧倒的に安いので、コロナ過でミュージカルが見れない人は勿論、今までミュージカルを見たことが無い人もどうぞ。
同じくUMKとキネマ館のイベントで公開されている作品。
既存のミュージカルらしさは本作が上ですが、楽曲の素晴らしさはこちらの方が上です。