妻の突然死により幼い娘のシングルファーザーとなった健一
それから1年後、仕事復帰するも子育てに四苦八苦する毎日
そんな危機を乗り越え親子は成長していく
鑑賞日 2020年8月1日
映画館 セントラル
家族の形は様々なモノ。
所謂標準的な家庭といえば夫婦と未婚の子供の世帯となりますが、離婚により片親、シングルの世帯も多くなっています。
もっぱら現在の戸籍法以前では家長性だったため、世帯が家長に紐づけされている時代もありましたから、時代で変わるものです。
というか今の制度自体、世帯を細かく分ける事で住宅需要を底上げする意味合いも(以下略)
本作はシングルファーザーとなった父と娘の10年間の話。
主演が勇者ヨシヒコシリーズでおなじみの山田孝之さん、普通のサラリーマン役というのは初めてかも・・
本来は4月に上映予定だったのですが、ウィスル騒動により上映がずれてしまった経緯があります。
本作のポイントは育ててくれた人々。
普通に結婚し娘の美紀にも恵まれた健一、しかし妻が突然急死してしまいシングルファーザーとなってしまう。
それから一年後、育児休暇を経て仕事復帰することになった健一、それと同時に美紀も保育園に入所することに。
当初は保育園も楽しく通っていた美紀だったが、次第にふさぎ込むようになってしまい戸惑う健一。
保育士は勿論、妻の両親や義兄夫婦の助けも借りながら、何とか日々をこなしていく。
そして、美紀の成長と共に悩みが変わり健一も子育てに四苦八苦する日々が続いていくが、健一にも変化が起こり始める。
果たして父と娘の生活はどのように変わっていくのか?
舞台としては娘の年齢ごとに2歳、6歳、9歳、11歳で分かれておりそれぞれ章仕立てになっています。
言わずもがな子育ては夫婦だけで行うものではなく、様々な人々の助けがあってこそ。
本作では妻の両親が大きな助けとなっており、中盤以降は出番も多くなっています。
特に最終章はそれが引き立っています。
見どころは中盤、母親の似顔絵。
小学1年の時、母の日に合わせて母親の似顔絵を描くことになるも、美紀は母親がずっと家にいると話したため担任が困っているという事だけど?
小学1年生とは思えない啖呵の切り方に痺れるシーンとなっています。
ただ、小学1年生にしては大きいような~
(小学1年と3年のパートを同じ人が演じているため)
気になった点は健一の両親がサッパリ出てこない事。
遠方に住んでるかららしいけど、流石に子育てに苦労しているのは分かっているはずですが、劇中では手助けがまったく無かったりします。
後半でタイトルの意味が分かり、そこから見方が大きく変わる本作。
それまでは父と娘の話と思っていたけど、実は・・といった塩梅です。
そして親子の周りの人たちも基本皆親切なので、心温まる作品となっています。
今のご時世だからこそ見ておきたい作品です。
シングルファーザー繋がりでチョイス。
結婚後まもなく子供に恵まれるも、妻がガンになり先立たれてしまうという展開。
妻の幽霊が見えてしまうという話なので親子の成長物語ではありませんが。