見たかった花 散り椿 | Mの国より愛を込めて

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亡き妻の遺言により故郷の扇野藩に帰ってきた新兵衛

新兵衛の帰郷により藩の動きは慌ただしくなる

そして彼を消そうとする陰謀がうごめいていた

 

 

 

 

 

 

公式サイト

 

鑑賞日 2018/10/2

映画館 セントラル

 

濡れ衣を着せられ追われた故郷。

しかし、そんな故郷に戻ってきた!すべてにケリをつける!

 

本作はそんな作品。

長年カメラマンとして活躍して数年前に監督デビューした木村大作監督による時代劇。

主演の岡田准一さんを始め豪華俳優陣による作品となっています。

今年はあまり時代劇の作品が無いので、そういう意味でも貴重な作品なのかもしれません。

 

本作のポイントは故郷の騒動。

藩の不正を訴えた結果、妻の篠と共に藩を出ることになってしまった新兵衛。

しかし、常に追手が現れる日常を送っていた。

藩を離れて8年後、病に倒れた篠は新兵衛の親友である采女の家に植えてあった散り椿を見届けてほしいという遺言を残しこの世を去ってしまう。

篠の遺言通り藩に戻った新兵衛、しかし、彼には藩の重役であり采女の父を斬った容疑をかけられていた。

暫く篠の実家に厄介になる事になる新兵衛に対し手厚いもてなしをする篠の妹の里美、一方篠の弟である藤吾は新兵衛の一件により兄が切腹に追い込まれていたこともあり距離を置いていた。

また、采女も友人でありながら恋敵だった新兵衛には複雑な思いを持っていた。

そして、藩にうごめく陰謀が新兵衛らを巻き着こんでいく。

 

果たして新兵衛は亡き妻の思いを成し遂げることが出来るのか?

 

様々な人間模様が色々うごめく本作。

とりわけ冒頭でお亡くなりになってしまう篠の存在は非常に大きなモノになっています。

勿論木村大作監督らしい映像の美しさは健在、タイトルにもなっている散り椿は実に見事な花木であり、場面構成のうまさを感じます。

 

見どころは後半、敵地への反撃。

追い詰められた采女、しかし、新兵衛は彼を助けるために共に敵地に乗り込むことに。

本作では殺陣のシーンがいくつがあり、どのシーンも素晴らしいのですが、このシーンはカッコイイというよりも静かな殺気に満ちている。

表情一つ変えずにぶっ刺す様子は結構ビビります。

 

気になった点は四天王の下りが弱い事。

一人は既に切腹、一人は余り出番が無いなど、扱いが勿体ない感があります。

 

展開がやや地味な感は否めませんが、殺陣のストイックさは中々。

時が経つにつれ心情がか会っていく展開も見逃せません。

時代劇に飢えている人は外せない作品となっています。

 

 

 

岡田准一さんの時代劇という共通点でチョイス。

こちらも上質の時代劇ですので、時代劇好きなら。