問題児扱いをされ実家に戻ったエミリは詩の創作を始める
詩を作りながら家族と共に幸せな日々を送る充実した日々
しかし、年月を経るにしたがってそれらが少しづつ変わっていく
鑑賞日 H29.12.3
映画館 キネマ館
人間、死んでからも物語は続くもの。
とりわけ創作活動をしていた人は後年自らが作った作品が評価されることも大いにあり得ます。
本作はそんな死後評価された詩人 エミリ・ディキンスンの生い立ちを題材にした作品。
とはいえ詩人の物語というのも・・数奇な人生だったようですが?
本作のポイントは創作の源。
カトリック系の学校に在籍しながらも神の存在が実感できず実家に戻されたエミリ。
厳格な父と病弱ながら理解がある母、そして兄と妹と再び暮らす事となり幸せなひと時を過ごす。
そんな折、エミリは以前から興味があった詩を作る事に、父の伝手で雑誌に掲載されることとなりやる気を見せ始める。
時同じくして、前衛的な考えを持つバッファムや兄の恋人など交友関係も広がり、エミリに様々な変化をもたらしていく。
しかし、南北戦争が暗い影を落とす中エミリ自身も身体の不調が続くようになってしまう。
何より自分の詩が全く評価されない事に対し次第に憤りを感じていた。
次第に孤独を強めていくエミリ、彼女の行く末とは?
舞台としては丁度南北戦争の頃でまだ女性の社会進出が出来なかった時代、それは詩の分野でも同じで生前のエミリの詩は全くと言ってもいい程評価されなかったようです。
それでいて元々鋭すぎる感性はどんどん磨きがかかるも、逆にそれが周りの人を、そして自分も傷つけていきます。
まあ、生前から評価されたらここまで伝説の人物にはならなかったかもしれませんが。
見どころは前半、家族の肖像。
再び一家で暮らす事になったエミリ、そこで家族の肖像を残しているのですが・・
全員険しい顔で映る肖像はインパクトがあります。
気になった点は詩を作っている描写が少ない事。
実際は2000近く詩を作っているのですが、それを製作している描写というのは僅か。
さらに言えば折角の詩もほとんど紹介されず終いというのも勿体ない点です。
正直地味な感は否めませんが、タイトル通りその生き様は燃えています。
本作を見て詩に興味を持つのもまた一興。
今は様々な形で詩を発表出来る機会にも恵まれていますから、ひょっとするとエミリ・ディキンスンの再来と言われるかもしれません。
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