藁だろうがなんだろうが ぼくたちの家族 | Mの国より愛を込めて

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急激に認知症が進んだ母に下された余命7日の宣告
何も出来ない父親と妊娠中の妻に挟まれ苦悩する浩介
しかし、母を救うため浩介は弟俊平と共に悪あがきを計画する






公式サイト

観賞日 H26.9.7
映画館 キネマ館

正直あまり聞きたくないお言葉「余命宣告」
ぶっちゃげ医者がこのくらい生きれたら御の字、という日数なのであまり当てにならない(特に余命三ヶ月)のですが、言われたほうはかなりショックを受けることは間違いありません。

本作もそんな余命宣告を覆そうとする話となるのですが

本作の余命は7日!?
・・流石に無理じゃね?


監督は昨年日本アカデミー大賞で絶賛された「舟を編む」の石井裕也。
結構な大作だった前作に比べると規模は落ちていますが果たして?

本作のポイントはバラバラの家族。
ごく一般的な中流の家庭だった若菜家。
しかし母親の玲子が急激に物忘れが進み、ついには支離滅裂な発言をしてしまう。
病状を気にした長男の浩介は父親と共に母を受診させるが、脳腫瘍が判明し余命7日が宣告される。
途方に暮れる浩介だったが、追い討ちをかけるように何も出来ない父親、非協力的な弟、借金まみれの我が家、援助を渋る妻など、まさに絶望的な状況。
以前引きこもった経験がある浩介だったが、母親を救うため弟と共に奇跡を起こすため動き出す。

一見普通の家族のようで、家族それぞれに負い目がありばらばらな点が本作の肝。
そして、そんなバラバラだった家族が病気を気に一つになっていく・・

本作の見所は中盤、浩介の宣言。
八方塞だった浩介だけど、弟の俊平を強引に付き合わせ、取って置きの場所へ。
浩介の覚悟と決意に溢れたシーンとなっています。

気になった点はとことん父親が情けない事。
偉そうなことを言う割りには一人では本当に何も出来ないダメ親父。
それでいてプライドが人一倍とまさにダメ人間を絵に描いたような駄目さです。
息子二人が頑張っているんだから、もっと活躍しても良かったと思う。
なお、この父親の行動は全て周回遅れというのもイライラさせられる点です。
あと、借金について詳細が無かったのもマイナス。
そこまで贅沢しているようには見えなかったけど?
その借金を原因の一因は俊平の道楽だけど、底はすまないと思わなかったのか?

ツッコミどころは
(以下ややネタバレ)



入院費についてお金が無いといっているけど、月の医療費を最初から限度額までに出来る制度があるけど、知らなかったのかな?



家族を題材とした作品であれば、安直にお涙頂戴という按配なのですが、先に書いたとおり借金まみれといことであまり同情したくない部分もあります。
それでも母親を救うため運命に抗う兄弟の姿は心を打つものです。
イライラポイントが多いのは難点ですが、それを差し引いても新しい家族映画として興味深い作品です。





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余命僅かということでチョイス
コチラは本作以上に時間が無い余命3日!?

コッテコテのアクション映画なので暇つぶしにでもどうぞ。