しかしリンカーンは戦争が終わる前にやらなければならない事が
それは南北戦争の発端の根治だった
公式サイト
観賞日 H25.4.21
映画館 セントラル
有名なアメリカ大統領と言えば~
と名前が挙がるのはワシントンかリンカーンのどちらかだと思います。
ルーズベルト?
何人かいるけど、有名なのは太平洋戦争を締めることが出来なかったね。
ケネディ?
何も出来ずに死んじゃったじゃん!
トルーマン?
日本でその名前を出すな。
ということで多くの人から慕われたエイブラハム・リンカーン。
アメリカを二分した南北戦争で北軍を率いて勝利し、奴隷制度を廃止した大統領として知られています。
「人民の人民による人民のための政治」
の名演説を残していますが、大統領として始めて暗殺された人でもあります。
そんなリンカーンは実はバンパイアキラーだった!というトンデモはさておき、あのスピルバーグがリンカーンを撮るということで注目を集めた本作。
アカデミー賞にも多くの部門でノミネートされましたが結局は主演男優賞と美術賞と2部門に終わりました。
とはいえ主演のダニエル・デイ=ルイスの主演男優はお見事というところでしょうか。
さて本作のポイントは憲法改正。
あらかじめ説明すると、本作の大部分は南北戦争の末期1か月。
奴隷制度を容認している連邦法の改正のやり取りになっています。
そのため伝記ものというより政治ドラマの様相が強くなっています。
その分南北戦争の悲惨な現場は・・まあそこそこあったりしますけど。
奴隷解放宣言は行ったものの、そもそも奴隷を容認している連邦法に問題があるとして法改正を目指すリンカーン。
そのためには議会で改正法案を通す必要があるものの、上下院で3分の2の賛成が必要。
上院はさくっと通ったものの、下院では議席数が足りない!
しかも下院は罵声憎音の雨嵐!
そのためあの手この手で票稼ぎを指示するものの、自分の政党も一枚岩ではなく・・
折りしも戦争は終局間近、終戦してしまえば法改正の大義名分を失ってしまうのでリンカーンも焦り気味。
放して憲法改正はなるのか!?
本作の見所は後半、議会前夜
あることを隠してきたリンカーンだったけど、それがバレて首脳部は大混乱。
このままでは憲法改正は出来ないとうろたえるなか、リンカーンが激昂!
なぜ憲法を改正するのか、彼の思いが弾けるシーンです。
気になったのは、政治ドラマとしての側面が強いため家族の扱いが軽い。
というか無茶苦茶なこと。
妻は息子の戦死と事故によりノイローゼ気味。
長男は度胸も無いのに血の気が盛ん。
幼い四男は空気を読まない(まあ子供だから仕方が無いけど)。
とまあ色々病んでいます。
予告編で「Now!Now!Now!」と叫んでいたので、時事ネタとして「何時改正する?今でしょ!」と思っていたら、ニュアンスが違っていたので安心したのはナイショ。
主人公のリンカーンはもちろん、片腕のスワードの活躍や奴隷解放急進派のスティーブンの葛藤など政治家達が光ります。
奴隷解放宣言以外のリンカーンを知ることが出来ますので興味があれば是非。
もちろん吸血鬼は狩りません。
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現在でも珍しい南北戦争の南側視点の作品。
歴史的名作として知られていますけど、正直第2部はちょっと・・
個人的にオチについて、4時間を返してくれと叫びたくなりました。