早い方が良い、と言われたので流産の手術は翌々日、1月15日木曜日の午後に受けることにした。
看護師に手術の説明を受ける。
当日は14時20分までに来院。
14時半から手術、17時に退院。
手術は静脈麻酔の上15分ほど。
ショーツとナプキン数枚を持参。
翌日と一週間後に子宮の状態確認。
と、次々説明する看護師。
もう涙も出ていなかったので、はい、はい、と説明用紙を確認しながら聞く。
14時20分に病院に行って14時半から手術なんて早いな…簡単な手術なのだな。
シオちゃんの幼稚園のお迎えどうしよう。
帰りが17時では、道が混むだろうな。
…手術、怖いな…。
出産以外で入院をしたこともなく、手術もしたことがなかったので、静脈麻酔下で自分でも触ったことがない部分を処置されることに対し恐怖感があった。
料金は、二万円でお釣りがくるくらいとのこと。
健康保険を使用するので三割負担になるのだ。
医療費は、市の妊産婦医療費助成制度で後日償還されるので、実質負担はほぼ無い。
では、明後日いらしてください。
と言われ診察室を出て待合室に行くと、マトちゃんの面倒を見るために来てくれていた母が目に入った。
伝えなくては、早く伝えなくては。
何故か急いで伝えなくてはいけないような気持ちになり、顔を見るなり
「お母さん、赤ちゃん、いなくなっちゃったんだって」
と早口に伝える。
母の顔を見たら悲しいような申し訳ないような気持ちになり、また涙が滲んだが、病院の人に見られたくなくて堪えた。
母は、あら…と驚いた顔で言ったきり黙っていた。
翌日、別の病院を受診した。
昨日行った個人病院までは距離があり、二日連続で通院するのが大変だと思ったので、家から近い総合病院ではどうなのかと思ったのだ。
総合病院で話を聞いてみると、手術の内容は同じだが、術後一泊して翌日の診察を終えてから帰宅できるということだ。
その方が身体が楽そうだと思った。
個人病院にはキャンセルの電話をし、総合病院で手術を受けることにした。
手術日は翌週金曜日。
元々は今週木曜日に手術を受ける予定だったのだから随分先になった。
八日も先だ。
そんなに先で大丈夫なの!と思った。
医師は、
「内診してみると、もうすぐ出血しそうな感じもあります。もしかしたら、手術前に出てきてしまうかもしれない」
と言った。
出てきてしまう…?
医師に尋ねると、重い生理のような感じで出てくる、塊が出ることもある、と説明された。
手術前に出てきてしまっても、身体には問題ないのだろうかと不安になっていると、
「自然に出た方が、身体には負担が少ないのですよ」
と言われた。
え!そうなの?!
驚いた。
自然に出るって有りなんだ。
しかもその方が身体の負担は少ないなんて。
個人病院の医師の言い方から、稽留流産は必ず手術が必要なのだとばかり思っていた。
その手術日が一週間以上も先で大丈夫なのかと思っていたが、
手術をしないという選択肢もあることをその時初めて知った。
これから、手術日を待ちながら、いつ進行流産になるかもしれないのだ。
落ち着かない一週間になりそうだ。
この写メを撮って捨ててしまった。










