俳優はオファーに特に弱いものです。
このところ、ミッシングピースでの活躍が目立つようになったからか、
俳優に直接オファーしてくる方が増えています。
先日、3年ほど前まで、5年以上にわたり非常にお世話になったチームからすごくいい条件でオファーがあり、
もちろん喜んでお引き受けしたのですが、オファーした先方が予算の都合で話が白紙に戻りました。
知らせを聞いた俳優Aはギャラ交渉が水を差したのかと考えたようですが、
こちらは交渉してないのです。
私は、ギャラを下げてくれないかと交渉があれば応じるけど、交渉されてないのにギャラがネックだったら下げるので再検討してもらえないかと打診することはしないよとAに説明しました。
Aは納得してくれてました。
私「もう一つ、言いたいことがあるねん。
仕事にはならなかったけど、この条件でオファーが来たってこと、わかってるかな?
監督がずっとちゃんと貴方の活動を見守っててくれて、チャンスがあればいつか、オファーしようって思ってくれてて、
それもプロとして認めてくれてるって分かる条件でオファーくれたんだよ。
それを誇りに思わないとね。
仕事にならなかったことは残念だけど、こんなオファーが監督から来たってこと、自信にしてもっと励まないとね。
ずっと見守られてたんだってこと、感謝しないとね。」
Aは監督にせっかくのお話がまとまらなかったことをお詫びしようとしていたと言います。
私「あかん!
謝ったらあかん。何も悪いことしてないし。
お礼のね、連絡はしないとね!
ずっと気にかけてくださってたんですね。
監督の現場で数え切れないほどのことを教えていただいて、いっぱい経験を積めたからこそ今の僕があります。いつも感謝しています。
今回は一人前のプロとしてオファーいただいて感動しました。これは僕の誇りです。
またお声をかけていただけるように魅力的な俳優を目指して精進します。
監督に見守っていただいていると思うと引き締まります。
とかってね。
ブログに書いたばかりだよ。お詫びじゃなくて感謝をってね」
Aからラインが届きました。
「あらためて昨日、お電話ありがとうございました!LINEお送りしたら、昨晩、監督から有難い返信いただきました。
みゆきさんから言われてなかったら、決まらなかったことにフォーカスしててご連絡してなかったか、すみません系で送ってました。
失礼より、御礼。本当にその通りです。案件が決まってたより大きい学びです。金言ありがとうございました!肝に銘じます。」
*新戦力、岸田研二(いつも通り写真と本文は関係ございません)