いつも言うことですが、プロダクションの仕事は「見つける・育てる・売る・守る」です。
売ると守るは関係が深く、
なんでも売ったらいいってもんじゃない。
守りすぎて、話が寄ってこなくなったらたまったもんじゃない。
俳優は来た仕事は全て引き受ける方向に考えがちです。
正常バイアスって言うのでしょうか。
何もしないくらいなら、何かした方がいいからでしょうか。
棚ぼたも棚の下に行かなきゃ、ぼた餅拾えないからでしょうか。
私たちは少なくとも数ヶ月先、1、2年先を考えて(事と次第では一生の問題と考えて)いただいた案件を受けるかどうか判断します。
ミッシングピースには元々、他社でキャリアを積んだ俳優やフリーの俳優を採用していますので、俳優に直接、いろんな案件が舞い込みます。
ミッシングピースに入った以上、直接の仕事はしないようにと契約にもありますから、
(もし、そんなものがなくてもうちの俳優はみな、何かにつけ相談してくれてます)
この案件は引き受けていいかと相談されることになります。
広告の場合、他の仕事に差し障りがないか、つまり逆競合を考えて仕事を受けるかどうかが、基準です。
舞台の場合は、それが次のステップにつながるかどうか、または前の仕事よりステップアップしているか、または関係者を呼べる内容か(プロモーションにつながるか)が、基準です。
ドラマ・映画の場合は、演出が入るかどうか、座組みがしっかりしてるか、役付きか(エキストラ扱いの場合は次の仕事が約束されてるか)が基準です。
俳優としてのスキルに対して対価を支払う案件かどうかは大きな基準です。
広告なら、本名で出演できるか、実体験を語れるか、素人歓迎(お友達にも声をかけてくださいとか募集要項にあったらバツ)
買取はバツ
逆競合がかかりそうなものは慎重になります。
舞台なら、チケットバック制やノルマ制は俳優のスキルではなく、チケットの売れる枚数で評価してますよね?
人気があればチケットは売れるでしょうから、考え方の違いだとご指摘があるかもしれませんが。。
だから1ステージいくらのギャラ設定をお願いするようにしています。
映画は製作陣の考え方、公開に関する決まり事で、映画がどこに向かってるのかわかりますから、
安易に映画祭に出しますって書いてるとすんなりお引き受けできないなぁって感じます。
何もしないより何かした方が、
どこで何につながるか、誰につながるか分からないからと闇雲に進むわけには行かない。
断る勇気、俳優が持ちにくいのは分かります。
だから私たちがいるんだなぁって思ってます♪
誰?笑