毎日、ナレーションレッスンをしてるのと、
鎌倉梓や多田昌史がボイスサンプルを録音したり、編集したり、音楽つけたり、その打ち合わせをしてるので、
ナレーションに関連するブログ記事が多くなってしまいます(^◇^;)
昨日は北野由大のレッスン。
レッスンというよりは5月1日に予定してるサンプル録りの、最終的な目合わせでした。
ある原稿で、出だしが気に入らないマネージャーKが色々と解説して、ヒントを投げるのですが、
北野にはピンと来ない様子なので、
出だしの前に「あのさぁー」ってつけみなさいと提案しました。
すると、一発でバッチリになりました。
そこで、今度は「あのさぁー」を取って、元の原稿のままに読んでみなさいと指示してみたら、
また、バッチリになりました。
コピーライトは省略してる言葉が多いので、自分で主語をあてはめたり
(俺、あたし、我々、私たち、貴女など)
元気よく読むためなら、冒頭に「行きます!」って言うとか、
合いの手入れるとか、そうやってリズムや音程を探すといいよねとアドバイスすると、
難しいですねと言うので、
慣れです。センスがあるのは原稿を選んできた時点でわかるので、
相手(演出側)が何を言っても、それを自分の言語に置き換えることが必要で、
それは自信がついたら絶対に乗り切れること。
自信はどこから生まれるかと言うと、やっぱり慣れです。
だけど、慣れが悪い方向に作用することがあって、
今、私たちと北野くんがやってる、この応酬、この探り合いみたいなことから得た感覚と
現場での経験が気づかないうちにと独りよがりになって、
こんなもんだろうって甘く見るようになることがあって
甘くみてる分けじゃないんだろうけど、
前の現場で、その前の現場でも、この程度、だったから、この現場でもこの程度って感じで納めると熱がないとか言われたり、何も言われないままに仕事が減って行ったりするの。
怖いよね。
でも、その繰り返し。
やがて現場の方が北野くんのことをよくわかるようになることもあるしね。
例えばね、鳥谷がwith MYUがキャスティングしたオーストラリア人がいっぱいいたオーディション会場でね、
もっと他にはないか。もう少し、何かないかと言われて、
彼はベストを出したつもりだから、一瞬の間があったのね、
その時に私、横から「あります」って言って、香味ペーストのナレーションを流したのね。
そしたら、これ!これをこっちの原稿でやってほしい。できますかって言われて、
そしたら、鳥谷が、できますよ。わかりましたって言って、
そしたら、もう、めっちゃスムーズに行くのね。
あれはキャスティング段階である一定のイメージを掴んでいた私が、
鳥谷のボイスサンプルや仕事を把握してるから示せたんだけど、
あの場に私がいなくても鳥谷は自分でそれを示せばよかったんだろうけど、
きっと、示せただろうと思うんだけど、
もしかしたら、私に示させて、キャスティングとしての腕を披露する場を演出してくれたのかもしれないけど、
今の北野くんには出来ないよね?難しくない?
もう一工夫って言われた時に、やって見せることはできるかもしれないけど、
サンプルの中から、この感じですかって示すのって難しいでしょ?
サンプルを作るのはサンプル自体も大切なんだけど、
北野くんのメニューを作ってるってことだから、北野くんがサンプルをしっかり把握して、
ご注文はAですか?Bですか?って感じ取れることが大事なの。
Bって言われたら、Bのテンション、感情、音の高低、などをトレースして現場の原稿を読むの。
今、鎌倉や多田がサンプルを録り直し始めてるのは、彼らのスタンダードが上がったからなのね。
今、北野くんとこうやってスタンダードを探してる、作ってるこれを、一瞬で再現できるようになれば、自信になるし、仕事になる。
慣れが出て、仕事が減っても、スタンダードに戻ればいい。
演技でも、そんなものがあれば良いね。
演技も、オーディションで選ばれたら、オーディションと同じことはできるでしょって意味だし、
指名で声かけられたら、スタンダードが守られるって信用されてるってことだよね。
そのレベルに行かなきゃね。
ナレーションは一人の世界ですから、スタンダードが作りやすい。
ミッシングピースは映像資料にも力を入れてますが、
スタンダードなメニューみたいに用意はできないです。一人では成立しませんからね。
ボイスサンプル作りは自分のスタンダード作り。
そこから、自分の演技のスタンダードについて掘り下げてくれたら、スキルアップに繋がると思うんだけど。。。こんな風に考えていくってことが大切なんだけど。。。
そんなことも近いうちに皆んなと話せたらいいなぁ。。。
会えないから、会った時に話したいことばかり浮かんでしまいますw