昨日の撮影現場で10人の演者をキャスティングしました。

 

私はキャスティングした案件は全て、撮影に同行します。

(通常、キャストの入りから出まで、同行します。)

 

10人のうち、3人がサブキャストで、7人がエキストラさんでした。

 

エキストラさんと言っても皆さん、私の知り合いか、知り合いの知り合いの俳優を生業としてる、生業としようとしてる人たちです。

 

全く経歴のない人には模擬オーディションに参加してもらって、人となりや演技の特性を把握してからキャスティングしています。

 

 

 

さて、10人もひとところに集まると、特徴的な行動が見られるので、

モチベーションが高い人、一緒に仕事をしやすい人、そつなくこなせる人、癖のある人、いろいろいらっしゃいます。

 

エキストラさんに限らず、次の仕事につながるかどうかは演技の上手い下手は二の次だったりします。

 

例えば、挨拶。

 

挨拶はするべきです。入りも出も。

 

でも、スタッフは業務進行中なので、声をかけるタイミングを見極めた方がいいですし、

メインキャストは”役”入ってる場合があるので、話しかけるのは控えた方がいい場合もあります。たとえ挨拶でも!

 

 

昨日は控え室のない現場で、控え場所がロケ場に変わったりして、しょっちゅう荷物を移動しなければなりませんでした。

 

それで特に目立ったのですが、呼ばれてすぐに現場に向かう。。。ってことにフォーカスしすぎて、食べ物をそのままに(お弁当のふたを外したまま)その場を去ったり、渡された名刺を机の上に置いたままにしたり、

 

紙コップに名前が書けるようにマジックが置いてあるのに、どんどん新しい紙コップを使ったり

 

現場に忘れ物をするより始末が悪いと感じます。

 

昨日は早朝の入りで、入り時間のギリギリになる人が結構いたのですが、香盤表を渡してあるのですから、臨戦態勢で入って欲しかった。。。

 

(明らかに眠たい雰囲気で現場に入られては紹介する側は辛いものがあります)

 

撮影中に見学しようとして演者の視線の中に入ってる人もいました。

 

昨日のキャストは売れてる俳優さんなんですが、視線の先のエキストラさんに嫌な顔一つせず、自分の演技に集中されていました。さすがです。売れてる人の方が時間を大切にしてるので、集中してるんだろうなぁと感じました。

 

「その立場にならないと見えない景色がある」と私に教えてくれたのは土田英生さんです。

その通り!

 

でも想像力でカバーできる、つまりその立場になったつもりで物事を見ると見える景色はそれなりに変わってくるものではないでしょうか。

 

現場に行くと、プロデューサー目線、マネージャー目線、ファン目線、俳優目線、経営者目線などといろんな目線で現場を観察します。

 

俳優も同じだと思います。

 

自分がプロデューサーやマネージャーやファンから、共演者からどう見えているのかを考えて行動するのは現場で特に必要なスキルです。

 

昨日は監督が演出する際に、ちょっと戸惑ってる風に感じたシーンがありました。

それをその時のキャストは救えませんでした。

 

あの場面、どう切り抜けるかが学びだと思いました。

これは模擬オーディションに持ち帰って、ミッシングピースの俳優に伝えるつもりです!

 

仕事なのに学べる。好奇心旺盛の私には天国のような職場です❤️