オカモト國ヒコ作・演出「テノヒラサイズの人生大車輪」、犀の穴こけら落としが本日10月15日千秋楽を迎えることが出来ました。

 

ラスト2ステージになりました。

この作品は2009年初演以来、出演者を変えて何度も上演されてきましたので、作品そのものの完成度が非常に高く、

 

作・演出のオカモト國ヒコさん、全員、初めて組む俳優なのに見事だなぁ。この枠組みに入れてよかったなぁと思う毎日でしたが、

 

私には一つの不安がありました。

 

このハイテンションの全力疾走を要求されている舞台、ゲネプロ(本番と同じ通しリハーサル)を入れると5日間で9本のハードスケジュール。

 

ただ頑張れば乗り切れるものではありません。

 

舞台は生き物で2度と同じパフォーマンスは観れないもので、そこが魅力ではありますが、

出来のいいステージと上手くいかないステージがあってはならないことなのです。

 

私は鳥谷の体力的な部分に一抹の不安をいただかずにはいられませんでしたが、

かといって、手を抜いて欲しいわけがありません。

 

祈るような気持ちで、毎日、全身全霊をぶつける彼のステージを観てきました。

 

 

ところで。。。

水泳でディセンドというトレーニングがあります。

 

同じ距離を10本とか8本とか一定のインターバルで泳ぐのですが、

1本目から少しずつタイムを上げていきます。

 

最後までの本数を計算して自分の泳ぎをコントロールする、だんだんと負荷を上げていき己の限界域を超える目的のトレーニングです。

 

1本目に後のことを計算して遅く泳ぐととても叱られます。

 

また、インターバル(休憩時間。2本目のスタート時間が決まっています)があるので、遅く泳ぐと休憩が取れなくなってしまいます。

 

この舞台を水泳のディセンドで9本(ゲネプロも入れると9ステージになります)のトレーニングに当てはめて考えてみると

 

一番キツイのは4本目~6本目、つまり3日目4日目です。

 

トレーニングの場合4本目くらいから、

 

(まだ半分もたどり着いていない)とつぶやいてしまいます。

 

5本目

(まだ半分か。。。)

 

6本目

(やっと折り返し。。。)

 

7本目になると

(あと、3本。もう少しだ)

 

8本目

(ラスト2本。やれた!乗り切れる!!)

 

もちろんラストは(行け~~!)となるわけですから、

 

3日目の夜の納得のステージを終えた(5本目を終えたことになります)鳥谷の様子が気になっていました。

 

 

4日目の朝、鳥谷から

「意外でしたが、何だか一回通り越しましたね。いつも通りの体調です。」と連絡があって、

 

これは乗り切れそうだと少し安心。

 

 

4日目の夜のステージ、伸び伸びと生き生きと全力なのに余裕もあり、声も枯れず、小さな役も含めると12役!の役を演じきった鳥谷を観れたとき、千秋楽まで走り抜けられることに確信を持てました。

 

これは鳥谷の力ではありますが、ここまでできたのは、オカモトマジックです。

 

 

オカモトさんはダメ出しが丁寧で細部にわたるとblogに書きました。

 

それは1回毎の演出だけでなく、興行全体を通しての俳優やスタッフのペース配分をコントロールしていたのですね。

 

俳優に負荷をかけて成長のキッカケを掴んでもらうことを私はいつも企んでいます。

 

今回の座組みに参加出来て、鳥谷には大きな自信となったこと間違いありません。

 

キャストの降板による客演のオファーという不思議なご縁が繋がった理由はここにあったんですね。

 

千秋楽・・・

 

やっとたどり着いたと思う反面、もう観れなくなるのか、会えなくなるのかと祭りの後の寂しさが既にじんわりと染み出しています。

 

今宵はマネージャーとしてではなく、一観客として「人生大車輪」を楽しませていただこうと思います☆彡