バティモン5 望まれざる者 ☆ 正義という悪意

午後のライブ前には 観たかったこれを、 と、新宿武蔵野館へ   バティモン5 望まれざる者     パリ郊外の団地群、 日本同様にここも老朽化が進んでいる   再開発に向けての事業開始時に 現職市長が急死してしまい、 小児科医で市議のピエールは棚ぼた市長となる   団地で暮らすのはほとんどが移民たちで 常にギリギリの生活を強いられているが、 市役所で働くアビーは彼らのために そして自分の家族のために、 改善を新市長に訴えるが相手にされない   市長はまるで悪魔に魂を売ったが如く、 法令遵守の名の下に移民たちに厳しく接し 街中は圧政の様相を呈していく   住民の反発は大きく、 それを利用する市長のしたたかさに対し アビーは市長選に立候補する決意をする   しかし続く理不尽な扱いに アビーのボーイフレンドブラスは 次第に暴力に傾いていく…   とにかくこの市長の怖さが半端ない、 外見がプーチン風なのもあり？？？ 愛妻家で小児科医という本業と裏腹に、 小さな正義感がもたらす多くの犠牲に ただただ背筋が凍るとはこのことだ   政治による蹂躙、 どこの国にもあって それがこうして圧倒的な表面に出るのか わが国みたいに茹でガエルのように じわじわと気づかぬうちに来ているのか   どちらにしても犠牲になる市民は その真実を知る由もない そして大きくなるものごとのきっかけは 実は些細なことだったりするのだ…   このラストが希望であることを 願わずにはいられない   ホントに怖かった、 今やこういう作品こそがホラーだっっ   で、気を取り直して 明るく楽しいフランス音楽、 シャンソンを聴きに向かうのだ〜〜      
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