京都3日目は
気温は少々上がってきたものの
今度は天気が下り坂、
それでもこれは観ておかねばと
アップリンク京都へ
 
カムイのうた
 
 
東京で見逃した作品が
まだやっているのがここに来る楽しみ
 
明治以来の和人への同化政策にて
アイヌの大人は強制労働を強いられ
子どもたちは日本の教育を受け
アイヌの言葉を禁じられて、
理不尽で激しい差別の中で暮らしていた
 
大正時代、
教育を受けた叔母のもとで育つテルは
熱心に勉強して上級校を受けるが
差別から不合格となってしまい、
それでもアイヌとして初めて
職業学校へと進学することになる
 
臭い、土人、と罵られながらも
必死で学び、成績はトップだ
 
東京の大学教授が
失われいくアイヌの言葉を危惧して
テルの叔母に聞き取りにやってくる
その場に居合わせたテルが、
叔母同様に口伝えのユーカラを謡い、
その様子を見た教授はテルを見込んで
アイヌの言葉の翻訳を勧めてみる
 
自分たち民族の誇りを教えられたテルは
先祖のためにもとその翻訳作業に没頭、
ついには教授から東京へと招かれる…
 
実際にあった金田一京助と幸恵の話を
ベースにしているそうで、
この教授の前向きで必死な努力なくして
アイヌの伝承は残らなかったかと思う
 
北海道という過酷な自然の大地に、
自然を敬い大切にして生きてきた
アイヌという民族を蹂躙して、
我がものとしてしまった和人の罪は重い
 
しかし歴史的に植民地の時代でもあり、
美談のように言われているが
コロンブスの大陸発見なんて侵略、
どこの国でも文化の危機であり、
琉球もしかり
 
それにしても
今に残る北海道各地の地名の、
それはそれは詩的な美しさよ
 
差別した側に悪意と罪があるのに、
いまだに差別が残る意味がわからん
人はただただ妬みや恐れから
こうした無意味な差別をするのだろう
 
少なくともこうして、
その歴史の埋もれた部分を知ること、
それがまずは第一歩、
遅すぎるけれども
遅すぎることはない
そう信じて進もう
 
教授、加藤雅也が良かったが、
アイヌの母、島田歌穂の素晴らしさ
若い二人も熱演、良かった良かった
 
 
 

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