長尺でなかなか時間が合わず、
ようやくの
グランドシネマサンシャイン池袋、
 
哀れなるものたち
 
 
ある女性が橋から身を投げた
狂気に近い解剖学教授が
その遺体に手を加えて、
まるで人造人間のような女性が出来上がった
 
その女性ベラは未完成だが、
幼児のように日々成長を遂げていく
 
教授はその成長を見て
助手として雇った青年と婚約させるが
自我が芽生えていくベラは
結婚前に外に出たいと、
女たらしの男ダンカンについて
世界旅行へと旅立ってしまう…
 
ベラという一人の女の成長記だが
なかなかドギツイ人間観察記でもある
 
まず目覚める自我は性欲であり、
その自由奔放な性の目覚めから
肉体の喜び、生きる喜びを知り、
それだけで幸せと信じる純真さ、
からの、
旅先での出会いによって
人生の学びを得ていく
 
しかしそれでも、
まだまだ彼女の核は
性により支配されるのだ
女性の抑圧されてきた部分でもあり、
動物的本能でもあり、
さらにその先にあるものは…
 
ってなことで、
思っていたのとはかなり違って
多くの観客も驚いたのではないか??
 
驚きはそれだけではなく
湾曲した画面の多用にズームに、
なにより美術の素晴らしさったら、
エンドロールがロールではなく
見事な美術というのもいい
シュールともいえる構図は
好みの人のツボだろうな
 
自分自身が実験台だった教授
ウィレム・デフォーが素晴らしく、
話と映像と演技のマッチは
お見事としかいえない
142分、
じっくりと楽しませてもらいましたとさ
さすがに最後まで誰も席を立たなかったよ
 
 
 

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