年度末、いろいろ我が家のイベントがあるので
急いで美容院へ、
で、当然、映画館に立ち寄る
ようやくのこと、
ヒューマントラストシネマ有楽町にて
 
  テオレマ
 
 
今年の初めに観た世界で一番美しい少年を思えば、
ビスコンティのビョルン・アンドレセンの方に
軍配だと思うが、こちらも負けず劣らずの美男の
テレンス・スタンプ
 
テレンス・スタンプといえば
テレビでしか観ていないけど、
コレクター、がむっちゃ有名だし、
世にも怪奇な物語、でもずば抜けていたっけ
 
だから逆に、こんな美男だったのか、
って驚いた次第〜〜
 
この美男子が、ある裕福な家庭にやってくる
まるで家族のように自然に居座って、
家政婦は彼を思いすぎて罪の意識に陥り、
息子は怪しい愛と芸術に目覚め、
娘は女に目覚め、妻は本能に目覚め、
病弱な夫までもが…
 
と、接するすべてのものを虜にする怪しさで、
彼はその期待に応えていくが、
来たとき同様に、風のように去っていく
 
取り残されたものたちの喪失感は半端なく、
あるものには不思議な力が、
あるものには決断が、
あるものには絶望が…
といった具合
 
モノクロームの世界から、
彼の登場で色づく世界
少ないセリフと人物のクローズアップ
 
ああ、もし公開当時に観ていたらな〜
なんて、おいおい、まだ小学生かっ
でも、高校時代に本でこの作品を知って
ずっと恋い焦がれてきた
名作といわれるものはすべてがそうだったように…
 
もしも10代の頃か学生時代に観ていたら、
5本の指に入れていたかもしれない世界観、
ではあっても、今、還暦を過ぎた自分には、
現れる睡魔を追い払うことに気を取られつつ?
 
そういえば、奇跡の丘、を観た(はずだ)が、
あの新約聖書に忠実という触れ込みも、
映画的にはちょっと耐えられなかった気がする
 
ということで、
パゾリーニの世界は十分、ごちそうさま〜    
それでもこうして、
昔名画座でも観られなかった作品を
大きなスクリーンで観られる幸せ、
感謝感謝っっっ
 
やっぱり映画は、映画館でねっっっ
 
 
 

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