観たい作品があったので抱き合わせでチョイス、

レディスデーは日比谷シャンテシネへ

 

       バルーン 奇蹟の脱出飛行

 

 

正直この手の作品は、結末もわかっているし

食傷気味でやめとこうと思ったのだけど、

財政逼迫の折から、交通費も節約と、無理くりの2本立て

 

東ドイツ南部、1970年代も終盤、

ちょっと行けば西ドイツだがその距離感は大きい

 

政府で働く向かいの主人も西側のテレビを楽しむ時代だが

おおらかな反面、社会主義に楯突くものは容赦しない

そんな生活に嫌気がさして、西側に逃げる者は後を絶たない

 

ベーターとその妻、成人する長男とまだ小さい弟、

友人の夫婦とその二人の子ども、

という面々で、気球を使って西へ逃げる計画を立てる

 

数少ない北風に乗っての飛行だが、一度は失敗する

家族のトラウマ、葛藤、再生とリベンジ

 

紆余曲折を経て、再び気球作りに精を出すが

一度目の失敗の捜査網が狭まって、

当局から絞り込まれる日も近い…

 

初っ端の失敗のくだりから最後の挑戦の盛り上がりまで

終始一貫、嫌という程の緊張感でひと時も気が抜けない

向かいの家のノー天気な親父が

チャーリーズ・エンジェルを見たいなんてのは

いい息抜きになるけれど、そんな駆け引きすらスリル満点

 

緩急もうまいが、何より森林の美しさを生かした映像美

1979年という設定、この長男と同世代と知り

え〜、世の冷戦時代ってのはこんなことだったのか、

と、自分こそノー天気な青春時代を思い出す

 

世界中の脱出者、命がけで船で漂着するとか、って、

こういうことなんだろうな、と、痛切

そしてまた、行った先が安住の地とも限らない現実

 

これはこれでハッピーエンドだろうけれど、

人生は続く、

ベルリンの壁がまさか崩れるとは、

今でいうなら、

新型コロナでまさか映画が撮れなくなるとは、

ってなところか

 

人生はままならない、

世界の流れもまたしかり

明日は明日の風が吹く、

 

でもやっぱり、映画は観てみなくっちゃわからんのね〜

 

 


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