引越しまであと8日、これから荷造りだけど、

合間を縫って、というか、合間を作って、

テアトル新宿へ

 

   止められるか、俺たちを

 

 

カメラを止めるな!が、一大ブームを起こした昨今、

このタイトルは結構ハンデな気がしていたが

案の定、サービスデーなのにお客さんの入りが少ない感じ…

 

しかし内容は、映画ファンにはたまらん実話ベースで

(あ、実話系が苦手なんだったっっ)

1969年から2年ほどの、若松プロのスタッフのお話

 

70年安保の学生運動時代、

政治にも将来にも無関心なめぐみは、

ふとしたきっかけで若松プロの助監督になる

 

元ヤクザの映画監督若松孝二のもとには、

既成の撮影所システムを嫌った若者や、

理屈っぽい映画青年などが集まっていて、

かなりシュールな作品を生み出して

ここから世界を変えたいという夢も大きい

 

とはいえ、資金作りのためには、

時には割り切って、エロだけの作品作りもするし、

ラブホ用の今でいうAVなんかもどんどん撮る

 

そんな中で、珍しい女性助監督のめぐみが奮闘する、

という実話なんだけれど、

映像的には時代背景がかなりアバウトで、

確かに当時の新宿の汚れ具合なんかを描いているかと思えば

フツーに今時の駅やクルマなんか映っているし、

そこはもう、

話の本筋じゃないし〜、と割り切っているような

確かに若松孝二の世界観なのかもしれない

 

正直言って、若松作品なんて全然観てない

ってか、リアルタイムは無理だし、

後付けだって、女子には観られないようなカテゴリーだった

後年の作品は頑張れば観られただろうけど、

たぶんあんまり興味をひかなかったんだね〜

 

ってことで、無知のままで観に行ったワケだけど、

時代の熱気は面白かった

曲がりなりにも聞いたことのある実在の人物が

わんさか登場するのには目を見張ったし、

ピンク映画の現場とか、脚本のディスカッションとか、

女優探しとかの乱雑さは、知らずとも懐かしい感覚

 

が、後半がどうもね…

大島渚との交流とかATG映画を撮る話とか

それなりに取り巻く世界も描かれているけれど、

単に、映画監督若松孝二の物語ではなく、

めぐみという女性から見たピンク映画の世界、

と、単純にいうのもちょっと違ってて、

あくまで、若松プロの中の、狭い世界のお話になってる

 

そこが残念なのは、

やっぱり、時代の熱気やスタッフの勢いが削がれて

いち女性の話に向かって行って、

かと言って、どれだけめぐみに寄り添ったのか、

その辺が食い足らないなぁ

 

止められるか、というほどに、

もっともっと突っ走る様子を期待してたんだけど

孤狼の血、ほどの勢いがなかったな

 

実話ベースで登場人物も多く、ってことで、

少々散漫になったのが残念さんかな

 

門脇麦ちゃんは、熱演だったけどねっっ

(イマドキなら、こんな助監督さん、居そうだよね〜)

 

 

 

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