今日のスケッチ。
秩父鉄道、浦山口駅ホーム。
15年前、武甲山の帰り、ここのホームでスケッチした。
日本はスパイ天国といわれる。
スパイに対する刑罰が、他国に比べて驚くほど軽い。
戦前の有名なスパイは、ソ連のスパイだったゾルゲ。
ゾルゲはドイツの新聞の日本特派員として、日本やドイツ大使館の機密情報を探り、ソ連共産党に報告していた。
ゾルゲの情報は、ソ連の運命を決する情報だった。
ゾルゲの刑死後、ゾルゲはソ連の英雄になったが、
不思議なのは、日本でもゾルゲは英雄にする人達がいることだ。
ゾルゲの組織したスパイ機関には、元朝日新聞の記者で、近衛文麿のブレーンだった尾崎秀実がいた。
尾崎の死後、戦後の日本では、尾崎は愛国者か売国奴か、その思想は民族主義か国際主義か、などという点で評価が二分される。
私は売国奴だと思う。
その心情がどうであれ、信念がどうであれ、国を裏切るには間違いない。
たぶん、その後に日本は敗北した結果、戦前の軍部が悪者になり、その悪人を倒すのは、正義とされた。
尾崎秀実は、悪い侵略戦争を食い止めようとした愛国者であるという。
戦時中、敵国だった中国で、日本帝国打倒を掲げて反軍活動をしていた野坂参三が帰国すると、国民は大歓迎した。
そういう世相であったから、ソ連のスパイ、ゾルゲや尾崎秀実が日本でも英雄になった。
しかし、愛される共産党の象徴だった野坂参三が、最晩年に日本共産党から除名された。
野坂参三が、ソ連の諜報機関のスパイで、仲間をソ連に売って死においやった事が発覚したからある。
また、アメリカや日本の公安警察の多重スパイだったのではないかという疑惑もある。
最近は、そういう外国に媚びた風潮が変わってきたようだ。
しかし、日本史上最大のスパイで売国奴は、安倍元首相の祖父、岸信介だ。
岸信介がCIAのエージェントだったのは有名だ。
岸信介は、日本はアメリカの属国になるのが日本のためになると思った。
尾崎秀実は、日本はソ連の属国になるのが日本のためになると思った。
尾崎秀実が売国奴であるように、岸信介も売国奴だ。
そして、元陸軍参謀で、伊藤忠社長で、中曽根内閣のブレーンだった瀬島龍三は、ソ連のスパイだった。
なるほど、日本はスパイ天国だ。