昨日の高尾山でのスケッチ、
渓流。
長い階段。
昨日歩いた高尾山六号路は、小川に沿って歩くコースで暑い時はいい。
飛び石で沢の中を登っていく場所もあり「水のコース」と呼ばれている、
むき出しの岩を登っていくところもあり、転んだら大けがになりかねない。
途中に硯岩(すずりいわ)という岩がある。
非常に堅く粒子が細かいので、硯や碁石に使われたそうだ。
ところで、1億年前は高尾山は海の底だった。
海の底に7000年前から1億年前にかけて積もっていった地層が、大隆起してできたのが高尾山をはじめとする小仏層と呼ばれる地層である。
礫岩、砂岩、粘板岩が交互にあり、その地層と地層の間には水道(みずみち)と呼ばれる隙間がある。
高尾山が水をたっぷり含み、水の循環が優れているのはこの地層に依拠する。
一億年前、海の底の地層が隆起し岩になり、その岩が削られて土になり植物を育て、そして堅い岩のままのところもあり、悠久の時を経て、今 私が歩いている。
地球の長い歴史に思いを馳せると、人間の歴史はまだ始まったばかりだなと思う。
人間の繁栄がこの先も続くとは限らない。
人類は短い繁栄の時代に地球環境をめちゃくちゃにした。
車いすの天才理論物理学者であるホーキング博士は、「人間が地球に住める期間はあと100年程度」という推測に基づき、投資家から資金を集め、最終的には地球の代わりとなる惑星を発見し移住すべきだと遺言している。
これまでの地球は、噴火や隕石の衝突などによる地球環境の変化によって5回の生物大量絶滅を経験している。
その中には恐竜の絶滅もある。
高尾山の歴史を書こうとおもっていたのに、不吉なことを思い出してしまった。