羅生門綱五郎と藤田山 | かもさんの山歩き

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 函館の市電。

黒澤映画の「用心棒」という有名な映画がある。

その中で、三船敏郎を投げ飛ばす巨体の悪役が出てくる。

 

 

彼の名前は羅生門綱五郎。

 

台湾出身で1940年に花籠部屋に入門し、1946年11月場所限りで廃業、最高位は幕下15枚目。その後、日本プロレス入りして巨人レスラーとして知られた。

 

長身だが痩身であること、顔の特徴が似ているので、映画等での彼を、観客がジャイアント馬場と間違える人が多かった。

 

 

プロレスでは、藤田山との凸凹のコンビで知られた。

 

藤田山とは、大相撲からプロレスという経歴、及び俳優として黒澤映画に出た経験(どん底)があるなどの共通点があるが、身長が大きく異なり藤田山は身長169cmで、プロレスの世界では最も小柄だった。

 

最高位は西前頭12枚目で、幕下の羅生門より格上だが、二人は凹凸コンビで人気を集めていた。

藤田山は相撲甚句も上手で知られ、「女迷わす藤田山」と締めて満場の笑いを取ったという。

前田山の写真を見ると、受けたのもわかる。

 

この凸凹コンビの映像、どこかの映画会社の倉庫に眠っている気がする。

 

そのうち見られるのを期待している。

 

 

藤田山は1969年、45歳で死去した。

 

巨体の羅生門さんの方は、生死不明である。

 

台湾に帰ったのであればいいが。

 

 ネットで調べても詳しい事はわからない。

 

人気のプロレスラーだったのに、

痛ましい話だ。

 

 

 

力道山が主演した映画1954年

力道山の鉄腕巨人、

 

 

柳家金語楼, 並木鏡太郎, 古川緑波, 松島トモ子, 力道山がでている。

 

古川ロッパは、この映画は世紀の駄作と評していたらしいが、観客は力道山が登場するだけで満足しただろう。

 

映画では、力道山が足の悪い少年を慰めるために、長屋の空地にリングを作ってプロレスを見せる。

 

その時に、リングサイドで日本ブロレスのレスラーが何人かリングの力道山を見ているが、その中に羅生門綱五郎がいた。

 

 

同じ巨体レスラーだったジャイアント馬場の方は、元巨人軍の投手ということで、期待されてのプロレス入りだった。

 

馬場と羅生門、二人は顔を合わせた事はないかもしれない。

馬場が怪我で野球を断念してプロレス入りした1960年当時、羅生門の方は、1957年には子供向け映画に、不気味な巨体の怪人役で出ているから、そのときにはプロレスから去っていたはずだ。