今日のスケッチ。
フランスの美しい村。
ラ・バスティード・クレランス村。
「旅上」
ふらんすへ行きたしと思へども
ふらんすはあまりに遠し
せめては新しき背廣をきて
きままなる旅にいでてみん。
汽車が山道をゆくとき
みづいろの窓によりかかりて
われひとりうれしきことをおもはむ
五月の朝のしののめ
うら若草のもえいづる心まかせに。
萩原朔太郎の詩だ。
私は「せめては新しき背広」を「青き背広」
と誤って覚えていた。、
藤山一郎の有名な「青い背広で」という流行歌があるから、混同していたらしい。
「青い背広で」は私の数少ない持ち歌の一つだ。
作詞佐藤惣之助。
作曲古賀正男。
「青い背広で心も軽く街へあの娘と行こうじゃないか
紅い椿で瞳も濡れる
若い僕らの命の春よ」
青にもいろいろある。
紺に近い青なら、ウルトラマリンで、私がたいていその色の背広だ。
しかし、コバルトブルーなら明る過ぎて、舞台に上がる漫才師か宝塚の男役しか似合いそうな人はいない。
宝塚は化粧が派手だから、コバルトブルーの背広が合うだろう。
しかし、今でも着る人の少ない青い背広を、戦前の歌詞にあるのは不思議だ。
楽しい気持ちを、青い背広で表現したかったのだろうか。
何か理由がありそうだ。調べてみよう。
おフランス帰りのイヤミ。
たぶんトニー谷をモデルにしたのだろうが、髪型は誰をモデルにしたのだろう。
このような髪型の有名人がいたはずだ。