今日のスケッチ。
秋田内陸線の旅。
今日は9時半から代々木の代々幡斎場で、坪内祐三さんの告別式だった。
坪内さんは評論家でエッセイストだ。
週刊文春などで連載をもっていた。
弔辞を読んだのが作家の重松清さん。
そんなに親しかったのか。
重松さんが、マイ・ストーリー というMBSラジオの朗読番組で、解説をしていた。
私の書いたものも朗読されて、重松さんが解説してくれた。
もちろん、重松さんが記憶しているはずがない。
あのマイストーリーで、満月の夜という文章が印象に残っている。
リブログしておいた。
坪内さんが亡くなってから、重松さんは毎日坪内さんの文章を読んでいた。
坪内さんがある人物と会った時のエピソードを書いていた。
重松さんは、その人物のその後のことを知っていた。
重松さんは、そのことを坪内さんにメールで知らしてあげようとして、坪内さんはもういないことに気づいた。
人が亡くなるということは、そういうことなのだとしみじみ思ったそうだ。
私も遺影を見ているうちに、来月になぅたらいつもの喫茶店に、「蒲生さん、古本市で蒲生さんの好きなトンマ天狗の漫画見つけたから買っておいたよ」とニコニコ笑いながら現われそうな気がする。
奥さんの話では、亡くなった日は、坪内さんが好きな櫓太鼓を聞きに一緒に両国に行ったのだそうだ。
そして、疲れているからと酒もあまり飲まずに、早めに寝たのだが、夜中急に苦しみだして、救急車を呼んだときには、もう心肺停止だったという。
いわゆる急性心不全というやつだが、病理解剖で直接の死因がわかるのは、もう半月ぐらいかかるそうだ。
まだ61歳だ。
人間の運命は分からない。
確かに諸行無常だ。