今日の絵ハガキ
利尻山。
韓国警察は9月19日、1986~91年にソウル近郊の華城(ファソン)で女性10人が殺害された未解決事件の容疑者として50代の男を特定したと明らかにした。
現場で見つかったDNAを最新技術で鑑定した結果、別の事件で収監中の男のDNAと一致したという。
事件は2006年に公訴時効が成立しており、罪には問えないとしているが、遺族としては、憎しみを向ける相手が分かっただけでも、少しは気が晴れるだろうし、犯人も社会的な制裁をうけるだろう。
なにより、真実が明らかになる。
この事件は「殺人の追憶」という韓国映画の題材になり、私にも記憶に残る映画だった。
ラストシーンが印象に残っている。
事件から20年後、捜査を担当していた刑事は、ソウルに出てセールスマンになっている。
ある日、仕事の途中で最初の殺人事件が発生した現場を訪れた際、被害者の遺体が発見された用水路を覗きこんでいると、1人の少女が話しかけてきた。
話を聞くと、以前にも中年男性が同じように用水路を覗いていたのだという。
その男は「昔、自分がここでしたことを思い出して久しぶりに来てみた」と話していたという。パクは愕然とする。それは、事件の真犯人がまだこの村で生きているという事実であった。
映画はフィクションではあるが、時効が成立しても、粘り強く捜査を続けた韓国警察は偉い。
日本でも未解決の連続殺人事件はある。
北関東連続幼女誘拐殺人事件である。
1979年以降、栃木県と群馬県で発生している誘拐および殺人事件。
冤罪事件となった足利事件も含まれている。
韓国の事件と違って、犯人を特定できる物証も残っている。
犯人らしい男の姿が、防犯カメラの映像に残されているのだ。
足利の冤罪事件(このことは過去のブログに書いている)で犯人のDNAも残っていたはずだが、残り少ない鑑定資料を裁判の過程で消費しつくしたのではあるまいか。
足利事件では、警察は、無実の人間を犯人に仕立て上げてしまった。
そして、その間に逃げおおせた真犯人は、どこかでほくそ笑んでいるのだ。
日本の警察も、韓国の警察を見習って、変なメンツにこだわらず、一から捜査し直して真犯人を捕まえてもらいたい。
犯人が生きているかぎり、再犯の可能性が高い。