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そして、

さくらの木にとまる蝉たちが

ミンミンミーンとうるさく

鳴き始める頃、



夏が始まった。




涼太はサッカー漬けの毎日で、

全国大会にも行っていたので


あまり会えなかったけど…




合間をぬって



2人でお祭りに行った。



今年は母が家に居たので

浴衣を着ることが出来た。



自転車で迎えに来てくれた涼太に

ものすごくドキドキした。



涼太『おぉ!浴衣やん!』



少し恥じらいながら

涼太の自転車の後ろに乗って

2人でお祭りに向かった。

1年前のお祭りで涼太に

フラれたこと。


考えると少し辛くなったけど…



今、その何倍も幸せだった。