☆タイムカプセル☆ -7ページ目

☆タイムカプセル☆

日常の出来事や思っていることなど、つらつらと綴っています☆



Chateau Clerc Milon 1996


ふんだんにオークが使われており、大量のトーストや果実味が 感じられる1996年は、以前のヴィンテージのものより重々しく 凝縮感がある。色は濃いルビー/紫色で、ブーケはローストした コーヒー、タバコ、ジャムにしたようなカシスの趣を感じさせる。 驚くほど柔らかい、豪勢なアタックだが、中間部やフィニッシュ にはこのワインのフルボディや、風味の高い抽出度、ほどほどの タンニンが見られる。この完全な、スケールの大きいクレール・ ミロンは、2005年~2018年に最上の時を迎えるはずである。


【色】赤
【葡萄品種】カベルネ・ソーヴィニヨン46%、メルロ35%、カベルネフラン15%、プティヴェルド3%、カルメネール1%
【味わい】フルボディ
【アルコール度数】15%未満
【育て方】発酵は21℃に温度管理されたステンレスタンクで15~22日間。
熟成は新樽約30%で16~18ヶ月。清澄と濾過については詳細不明。
【産地】フランス/ボルドー/オーメドック
【統制産地呼称】ACポイヤック
【格付け】グランクリュ第5級

パーカーポイント 90!

飲み頃:2005~2018
 




《ラベルにまつわる物語》

 このワインのラベルには一組のダンスをする若い男女が描かれていて、これは結婚式を挙げたばかりの二人だといわれていますが、その楽しそうなラベルの裏には、悲しい愛の物語が秘められている事は、あまり知られていません。
 ロートシルトとは、英語読みでロスチャイルド(大富豪一族)を意味します。このロートシルト家を若干20歳で継いだのがフィリップ男爵でした。
フィリップ男爵は最愛の妻リリーと娘フィリピーヌに囲まれ、若いシャトー主として幸せに過ごしていました。
 しかし、幸せもつかのま第二次世界大戦によって大きな不幸がフィリップにふりかかりました。ユダヤ系の大富豪であったロートシルト家はナチスドイツからの迫害を受けて、幸せだった一家は離散してしまします。
フィリップは難を逃れてフランス軍に、妻リリーはゲシュタボに捕らえられてしまい、娘フィリピーヌは行方不明、ワイナリーも没収されてしまいました。

 戦後父と娘は劇的な再会を果たしたのですが、妻リリーは収容所で悲惨な死をとげてしまっていました。
フィリップ男爵の悲しみは深く、よほど妻リリーを愛していたのか中々立ち直れなかったそうです。そんな彼を救ったのは二度目の妻ポーリーでした。
このポーリー夫人の多方面に渡る活躍でついに1973年に格付け第一級に昇格することが出来たのです。

 一方、もう一つ所有していた畑では娘のフィリピーヌが大切にワインを造り続けていました。それが、シャトー・クレール・ミロンです。
そして、このラベルに描かれている二人は結婚直後のフィリップと最初の妻リリーであると言われているのです。
 楽しそうに二人が踊っているラベルの裏に、この様な悲しい物語を持つワイン、それがシャトー・クレール・ミロンなのです。


《シャトー・クレール・ミロンについて》

1970年にムートンの故バロン・フィリップ・ドゥ・ロートシルト男爵が買収。以前はクレール・ミロン・モンドンと言う名前でしたが、現在の名前に改名しました。所やブドウ畑を改修し、一気に評判を高め、近年さらに品質が向上しています。

レール・ミロンのミロンは旧村名に由来します。葡萄品種別の作付割合はカベルネ・ソーヴィニヨンが5割弱,メルローが3割強,カベルネ・フランが1割強,プティ・ヴェルド,カルムネールが少々となっています。年間生産量はおよそ20万本。畑の面積は30haで,葡萄の平均樹齢は約38年と古木の割合が高いのが特徴。

所有者:GFAバロンヌ・フィリッピーヌ・ド・ロートシルト



第1級格付けの「ムートン・ロートシルト」と「ラフィット・ロートシルト」の間というよい立地に恵まれているシャトー!
1985年以降のワインは相当よくなってきており、1995年以降は一貫して秀逸なものとなっている。
ポイヤックで最もフルティーで食欲をそそるワインの1つ。

フランスにおいて高い人気を誇っているワイン銘柄は多くありますが、シャトー・クレール・ミロンなどの銘柄は、外交的なワインという認識を持たれていて、オープンな印象があります。シャトー・クレール・ミロンは、格付けとしては第5級という位置づけがなされていますが、品質が低いということは決してなく、多くの人々を魅了している銘柄の代表です。

シャトー・クレール・ミロンは、ボルドーの銘柄として人気が高いですが、特にムートンとラフィットとの中間に位置していると言われる点に注目です。非常にフルーティーで、食欲がかき立てられるワインとして愛飲されています。その価格はリーズナブルで、手軽に飲むことができることも人気となっているポイントです。

シャトー・クレール・ミロンが高い品質を誇っているのは、地質にも恵まれていたからです。クオリティーの高いワインを産み出すには、それなりの土壌が必要になりますが、シャトー・クレール・ミロンの造られる土壌は、高品質の条件を十分に満たしていたのです。そして、醸造所・ブドウ園の整備が進んでいったことで、更に良いワインが造られるようになっていきました。シャトー・クレール・ミロンの評判は、年々高まっています。




SASSICAIA 2010 


ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニヨン 85%、カベルネ・フラン 15%
パーカーポイント96点

2010年サッシカイアでは、春に気温が寒く雨が多かったことから、
ブドウの生育は遅くなりました。
しかし、夏に昼夜の気温差が激しい状態が続いたため、ブドウは緩やかに成熟。
収穫は例年より2~3週間遅れたものの、
糖度とアルコール度数、タンニンのしっかりとしたブドウが収穫できました。

濃いルビー色に熟したブラックベリーを砕いたかのような、活き活きとした黒系果実のアロマ。
スミレの花やミネラル、そして新樽からのバニラの香りや、
クローブやタイムなどのフレッシュハーブ、カラメルなどのニュアンスが感じられます。
口に含むと、繊細かつベルベットのようなしなやかなタンニンと、
果実の凝縮感溢れる味わいがあり、
キレイな酸とともに絶妙なバランスで長い余韻を支えてくれています。
そのエレガントで長く続く余韻からは、
長期熟成のポテンシャルをしっかりと感じ取ることができます。

偉大な2009年ヴィンテージと同様に果実の凝縮感溢れる味わい。 2009年と比較すると、タンニンは堅く引き締まっており、溌剌とした酸を感じる仕上がりです。つまり、飲み頃を迎えるには時間が掛かりますが、2009年よりも長期の熟成が可能です。

飲み頃:2018~2040年



《サッシカイアについて》

若い頃から高貴なワインを造ることを夢見、とりわけ
ボルドーワインを好んだという、故マリオ・インチーザ・デッラ・ロケッタ侯爵。

この侯爵が領土であるテヌータ・サン・グイドに、
シャトー・ラフィットのロスシルド男爵から贈られた
カベルネ・ソーヴィニヨンを植えてみたことから、サッシカイアは始まりました。

このサッシカイアがあるのは、ティレニア海にめんしたトスカーナ州マレンマ地方のボルゲリ地区です。土壌がボルドー地方グラーヴ(“砂利”の意)地区に似ていることから、トスカーナの方言で“石の多い土地”を意味する「SASSICAIA(サッシカイア)と名付けられました。


~テロワール~

シエナから、真っ直ぐ西へ、トスカーナを横断するように進んだ海沿いのエリアがボルゲリです。 南北に細長くひろがった『マレンマ』と呼ばれる地域に含まれ、キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノとは異なる地中海性の温暖な気候が特長。 年間を通して温暖で常に海からの風を受け、さんさんと降り注ぐ陽光のおかげで日中は暖かく、夜は海風の影響で冷え込みます。この温度差がブドウの凝縮感を高めながら、肉厚でジューシーな果実を育てます。雨が少ないため収穫前の心配もあまりなく、キャンティやブルネッロのサンジョヴェーゼよりも、2週間ほど早く収穫ができます。

さらに土壌にも特長があります。もともとは湿地帯だったマレンマの土地は砂質、石灰質、粘土質が入り組んでおり、海に近いことによりミネラル分も豊富。ゆるやかながら起伏があり、日当たり、水はけなどを考え合わせると、とてつもなく入り組んだミクロ・クリマとなります。 実は、サッシカイアのブドウ畑は広い敷地の中に点在しています。それは様々な土壌の中で最適な場所を選んで、ブドウが植えられているからなのです。このミクロ・クリマが、多様な国際品種の適正も受け止め、自由なワイン造りを実現させています。


イタリアを代表するワイン、サッシカイア。フランス・ボルドー地方の品種、カベルネ・ソーヴィニヨンをイタリアで成功させ、「スーパータスカン」という新ジャンルを確立した先駆者として伝説的な存在です。そのワインは、1978年にロンドンで行われたテイスティングにおいて、ボルドーの格付け1級シャトー、マルゴーなどを押さえて1位となり、伝説となりました。サッシカイアはフレンチオークで24ヶ月、瓶内で6ヶ月熟成。芳醇で濃厚、複雑でエレガントな味わい。硬い骨格は健在ながら絹のような細かいタンニンの中に旨みのあるエレガントなワインです。
長期熟成はもちろんの事、早くから楽しめるスタイルです。


Masi. Costasera Amarone Classico 2007 


◆原産国:イタリア
◆生産地:ヴェネト

◆格付け:アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラシコ DOC
◆アルコール度数:15.00%
◆タイプ:赤・フルボディ

◆生産地域:マラーノ、ネグラール、サンタンブロージョ、
サンピエトロ・イン・カリアーノの丘の斜面にある自社畑
(西、南西向き)ヴェネト州ヴァルボリチェッラ地区

◆ぶどう品種:コルヴィーナ70%、ロンディネッラ25%、モリナーラ5%(9月下旬~10月初旬収穫)

◆アルコール度数:15.0%
◆容量:750ml


◆製造方法◆
アパッシメント。
風通しの良い部屋で手摘みのぶどうを
専用竹製ラックで2月中旬まで陰干し。ぶどう重量が35-40%減り、
香りと糖度が増す(貴腐菌が付くのはコルヴィーナのみ)。

その後圧搾除梗し、45日間スラヴォニアオークの大樽もしくは
ステンレスタンクで果皮と一緒に自然低温発酵(14℃)。

澱引き後に30-40hlの樽に移し、厳然酵母をで35日間アルコール発酵
(18℃)、マロラクティック発酵。再度澱引きし、
スラヴォニアンオークの大樽(40-80hl)と20%アリエと
スラヴォニアオークの小樽(600L、40%新樽、30%2年樽、30%3年樽)
で24ヶ月間熟成。その後、濾過し瓶詰。最低4ヶ月間瓶熟成。

◆味の構成:濃縮感、ヴォリュームと供に申し分無いワイン。
◆適温:20℃
◆料理:赤身の肉料理、ジビエ、パルミジャーノなどの強めのチーズ
◆テイスティング◆
熟したチェリー、ジャムを想わせる濃厚な香り、
チョコレートのニュアンスあり。

優しいタンニンでバランスの取れた、
力強さと優雅さを兼ね備えたワイン。口中余韻が大変長い。
35年は熟成可能。


◆ AMARONE VINTAGE CHART ◆
1988 ★★★★★ 1997 ★★★★★ 1998 ★★★
1999 ★★★ 2000 ★★★★ 2001 ★★★
2002 ★★ 2003 ★★★ 2004 ★★★★
2005 ★★★★ 2006 ★★★★★ 2007 ★★★★★


~ヴィンテージチャートについて~
ワインの品質を生産地区、生産された年によって評価した一覧表。
製作者によって、評価方法は違うが大まかな評価は似通っている。

あくまでも、地区を評価したものなので、
ワインの生産者によっては当てはまらないこともある。



《MASI/マァジ》

1772年からブェローナに存在する老舗ワイナリーで、
サンドロ・ボスカイニ氏が指揮を執っている。

1989年に、長年勤め上げた醸造家ニーノ・フランチェスケッティが引退し、
現在では醸造・栽培ともにランフランコ・ハロネットが担当している。
自社畑はヴェルポリチェッラに40ha、
ソアーヴェやバンドリーノ地区の畑はリースしている。

ヴァルボリチェッラは、バンドリーノとソアーヴェの中間に位置する地域で、
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ、ロンディネッラ、モリナーラを使用している。
アマローネは、レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ・アマローネとも呼ばれ、
辛口の仕上げながらほりかに甘く感じる。
良い房を選んで収穫し、それを陰干ししてから醸造する。

今や世界的にも貴重な赤ワインの一つといえる。