Nuits St. Georges 1er Cru Les Roncières  1996 | ☆タイムカプセル☆

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Nuits St. Georges 1er Cru Les Roncières 1996


1996年。良年が続いて「ブルゴーニュの黄金期」とも呼ばれる1990年代の中でも1、2を争うグレイトヴィンテージ。



生産者 Jean Grivot
原産国・地域 フランス ブルゴーニュ コート・ド・ニュイ
原産地呼称(AOC)ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエクリュ(Nuits-Saint-Georges 1er cru)
ぶどう品種 Pinot Noir 100%


~テイスティング参考~

◎リリースされたばかりの頃はやや酸が強く、少々飲みづらいワインでしたが、1996年のように素晴らしいヴィンテージとなった年のワインはやはり熟成させてこそ。10年の熟成で固さがとれ、飲み頃のピークを迎えました。過去のじゃじゃ馬ぶりが信じられないほどの柔らかな味わいを楽しめる。理想的な天候のおかげで、ジャン・グリヴォの特徴でもある凝縮感のある果実味は濃密さを増し、熟れたプラムやカシスリキュールの香りは通常年以上のボリュームです。
口当たりは10年の熟成によって柔らかくなり、スムーズに喉の奥へと降りていきます。芳醇な果実の味わいと熟成感とが絡まりあって複雑さが楽しめ、噛めば噛むほどに旨味が出るように、飲めば飲むほどこのワインの虜になってしまいます。何よりも驚かされるのは、ボリューム感溢れる余韻の長さ。(2006)

◎96年は、ものすごく閉じていて、まだまだタンニンに覆われているものの、しっかりとした果実の凝縮感が感じられました。ボルドーの古酒をたくさん飲む人は古いワインは飲む時期が難しいと言います。結構長い間「閉じている」時期があるし、一旦開いてもまた閉じたりするのだそうです。ブルゴーニュではそういう話を聞きませんが、或いはギイ・アカのワインはそういうワインなのかも知れません。(2007)

◎11年も経つんだ、って感じるほど、果実味豊か。甘味たっぷり。時間と共にそのリッチな甘さに酸が追いつき、ミネラルもよくわかるようになってきた。2007)

◎「ニュイ・サンジョルジュ・1級・ロンシエール1996」を飲んだことがある。プルミエでしかも96年という良さそうなワインにもかかわらずあまりいい感想が残っていなかった。(2010)

◎1986年は23年という熟成による、オレンジ色を含んだ古酒ならではのトーン。得も言われぬ上品で優雅な香りに圧倒されてしまいました。アニモル的なニュアンスはあまりなく、ぶどうの質の良さが伝わってくる旨みのある味わい(2009)


◎1999年は全体にくすんだ赤黒色。透明化がある。エッジはぼんやりとした褐色。90年代の黒いジャン・グリヴォが熟成した色合い。

凄い香りがする!!よく練られた香り。熟成した果実感、明確なリキュール香、程良い揮発感、ほんの僅かなドブの臭い。

初めの口当たりは弱いが、飲み進むと中盤以降に、よく馴染み溶け合った味わいが上品に現れる。酸の割合が多いが全体の中に馴染み、滑らかに溶け込んでいる。(2013)






《ジャン・グリヴォについて》

ヴォーヌ・ロマネの本拠地で19世紀から歴史ある人気ドメーヌ!
ほとんどの畑がヴォーヌ・ロマネとニュイ・サン・ジョルジュにあり、 その半分以上が一級畑以上という、 最良なテロワールを所有している由緒正しいドメーヌです。

1920年代に、ドメーヌ元詰を開始した先進的なドメーヌで、 1970年代、アンリ・ジャイエに次いでブルゴーニュで活躍した ギ・アッカ氏のコンサルタントを受け、長期低温浸漬を採用していました。
かつてはその評価が賛否両論、驚くほど濃い色合いと、凝縮した果実味のワインは、 テロワールを感じさせないと低く評価されたこともあります。

しかし、現当主のエティエンヌ・グリヴォ氏は、 1980年代から徐々にワイン造りを変革、浸漬期間を短めに、 SO2の使用を最小限に抑え、畑もリュット・レゾネ方式で管理。
代々引き継がれてきたヴォーヌ・ロマネ村とニュイ・サン・ジョルジュ村の 優良な畑のテロワールの表現に努めています。
世代とともに、以前の熟成を要する剛健な造りから、 『瑞々しくエレガント、そして心地よいワイン』へシフトしています。

ロバート・パーカー氏は、ジャン・グリヴォについて、 「1980年以降は、ここのワインは一貫して ブルゴーニュの最上クラスにある。」 「グリヴォのワインは若いうちから飲めるが、 熟成させると格段によくなる素質も備えている。」 「正統派のブルゴーニュの赤ワイン作りの名手」として、 万人を満足させる味を出せると評価。
また2007年には、『デカンター』誌にて 「時代を通じてTOP10」のドメーヌに選出されるなど、 過去の低い評判を払拭させる活躍をしています! オーナーのエティエンヌ氏のポリシーは、 「飲んだ人が幸せな気持ちになれるワインを造りたい」。
彼のワインには、官能的なアロマと凝縮した果実味があり、 飲んだ人には必ず彼の情熱が伝わる事でしょう。



《ロンシエールと言う畑名について》

ロンシエールは、フランス語のronces=桑の木に由来しており、 強い太陽光と、排水性の良い土壌のおかげで、 桑の木しか育たないほど乾燥した土壌。
しかしそのような環境でもしかしそのような環境でも、実の詰まった果実ができるのは、
ジャン・グリヴォの樹齢の高いブドウの樹ゆえ。
地下にしっかりと根を張った樹のおかげで、 太陽と水はけの良さを最大限に利用した質の良い果実が造られます。
煮詰めたプラムやさまざまなベリー。時には生の肉のような複雑なフレーバーも備わります。締りのあるタンニン、それプラス質感柔らかめでフィネスとミネラルを感じるのがグリヴォのワイン。