若い頃の実話 | 水元秀二郎オフィシャルブログ「秀二郎の独り言」Powered by Ameba

若い頃の実話


Vシネマに欠かせないのが刑務所から出所して来るシーン。

ヤクザ映画をよく観る方は必ずこのシーンを幾度か目にした事かと思います。

これは私がデビューして間もない頃の実話です。

私がデビューした頃、まだVシネマにはかなりの予算があり、撮影するのに京都の撮影所にて撮影するのが常でした。

今からすると凄い事です。

俳優全員が京都へ移動する交通費、宿泊費、これに京都の撮影所という敷居の高いセットでの撮影。

隣のセットでは常にドラマ、映画の撮影が行われている隣のセットでVシネマを撮影していました。

当然撮影所より外へ出ての撮影もあり、この日は親分の出所シーンという事で、俳優は全員バスに乗り、黒スーツに白いネクタイ、代紋を襟に付けて出発。

こんなです(笑)

まぁ、こんな出立ちで向かった訳ですが、バスが到着。1番ペーペーだった私は誰よりも元気に降りると、黒スーツに白いネクタイの人がズラッと並んでいました。

しかも顔面凶器のレベルを超越し、さすが京都の撮影所、脇で出るエキストラ1人1人も半端ないなぁと心から思いました。

気迫に推されながらも、元気に『おはようございます』と叫ぶと、顔面凶器の皆さんは一斉に『ご苦労様です!』と。

そうです、こちらはペーペーでもメインキャスト、エキストラの皆さんはメインキャストにしっかりと挨拶するんだなぁと京都の厳しさも同時に痛感しました。

すると、1人が小走りに近付いて来て、

『失礼ですが、どちらの組の方ですか?』と、すごく丁寧に聞いて来た。

おぃおぃ役作りも普段の会話までそうなるのかよと思い、こちらは役で『森田組』という組の若い衆だった為、まんま

『森田組です!!』と答えると、

マル暴『はぁ、ほなこちらへどうぞ!』と、

大きな一軒家へ案内された。

家に上がって2分くらい経った頃、玄関口でザワザワと声が、、、。

よく聞いていると、監督の声で、

監督『ほんますみません!申し訳おまへんっ!』

と聞こえる。

マル暴『いやぁ〜聞いたことない組やなぁと思ったんや、撮影かいなぁ。参るわホンマ〜』

私は何が起こっているのか全くわかっていなかったが、監督が叫ぶ。

監督『こらー!秀っ!ここちゃうぞ!何あがっとんじゃい!』

え!?は!?周りを見ると顔面凶器の皆さんが大爆笑している。

おわかりいただけただろうか。。。

偶然が偶然を呼び、こんな大惨事が起こりましたが、本物の出所祝いが、たまたま執り行われており、そこにロケバスが到着し、降りた私は勝手にエキストラだと思い込み、偉そうに森田組ですと豪語しヤクザの家にあがっていたのでした(爆)

撮影スタッフ、キャストも大爆笑‼️前代未聞のハプニングでした。

そう言った意味でも忘れられない作品となった

誇り高き野望。

若くてキラキラした私がそこにいます😂







若さは武器なり

水元秀二郎 当時29歳

この頃は本当によーモテましたわ😂