続 修羅の痔獄-自爆編- | 水元秀二郎オフィシャルブログ「秀二郎の独り言」Powered by Ameba

続 修羅の痔獄-自爆編-

白竜会若中
水元秀二郎(40)が、ベッドに横たわりタバコをふかしている。
死闘編で何とか一命をとりとめた秀二郎は、悩み苦しんでいた。
このままでは組に戻れない、会長(白竜さん)や最高顧問(松田さん)に会わせる顔がないと。
前回の闘いで捨てゼリフは吐いたものの、実質的には負け戦をしている。
せめて元気に明るい顔で戻らなければならないと。
そして更に深刻な悩みを抱えていた。
一体どうやってをすればいいのだと。
参っていた。マジで参っていた。
ここで行けば自爆テロさながらの行為である事はわかっていた。
しかし、お腹の辺りがパンパンに張っていて、ケツからは巨大組織分裂で抗争が起きているかの様に発砲事件が繰り広げられていた。
我慢の限界だった。
 
秀二郎『やるしかねぇ、男には負けられない闘いがある…』
 
意味不明な言葉を吐き捨てると秀二郎は立ち上がり、やはり赤ちゃんのヨチヨチ歩きよりも遅いスピードで戦場へ向かった。
そして闘いの幕は切って下ろされた。
 
プップップッ…プリプリ!!
 
秀二郎『あれ?大丈夫じゃねーか!なーんだ、心配して損したぜ!ギャッハッハッハッ(笑)』
 
秀二郎は心置無く無差別に発砲した。
まさかこの後、血で血を洗う抗争に発展することなど知るよしもなく。
弾を撃ち尽くした秀二郎は発砲を終え、いよいよ核兵器のボタンのスイッチを押した。
 
ピッ…ウィーン、、、
ピシュ~!
 
核兵器の破壊力は凄まじかった。
ケツに当たったと同時にヒリヒリと共に前に付いているジャガイモと茄子の先まで電気が走った。
 
秀二郎『ウギャーーッ!』
 
恐ろしい悲鳴と共に無意識にもう一言叫んでいた。
 
秀二郎『会長~!』
 
もう意味不明だった。
自ら押したボタンにより、自らが苦しみ、辺りは血の海となった。
秀二郎は白竜会の会長である白竜の顔や激励の言葉を思いだし、苦しみに耐えようと思って咄嗟に出た言葉が会長だったのだ。
拭っても拭っても止まらない血にチンピラで頭の良くない秀二郎は思った。
 
秀二郎『ふっ、俺ってやっぱり血の気が多いな。』
 
頭の中と体のメカニズムをわかっていない秀二郎は戦場で洗浄しラリッていた。
 
闘うこと20分、扉が開いた時、汗にまみれ息切れした秀二郎が行く時よりも遅い歩調で、がに股歩きで出て来た。
その背中からは、言葉には出さないが、2度と自爆はしないという信念が感じて取れるオーラを、寂しい男の背中がタバコの煙の様に揺れていたのだった。
 
続 修羅の痔獄-自爆編-
【完】