こんにちは。
今月は亮弦の命日があり久しぶりに更新しましたが、まだひと月も経ちませんが、アメブロネタが出来たので書いてみます。
当ギター修理工房は狭い為、少しでもスペースを空けるために、故障したまま譲り受けて在庫になってるギターは、直して売っちゃって収納場所を確保しなければならないのですが、買っちゃうというミス。
いや、ミスではないんです。
このギターは、ず~と、何となく探していたんです。
これは、Ovation Guitarの thunderbolt
時折、思い出しては検索してました。
レギュラーカラーは、白、黒、赤とありまして、黒か、赤なら買おうかなーと、でもめったに出ないから、白でもいいかなー。
等と何んとなーく考えていたわけです。
何でこれ?かと言いますと。
私が二十歳のころ、あれやこれや色々欲しかったのですが、そのうちの一つです。
そのころ楽器屋でアルバイトしておりまして、バイトの先輩と一緒に「これ、エリートより良いね!」「こんな見た目で。」等と褒めていました。
販売当初から全然人気が出ず、叩き売り状態でしかもミディピックアップまで付いて。
店長に「君、これ買いなさい。」と言われても、それでももっと別のギターが欲しいですから買うことはありませんでした。
そのうちこのブランドの輸入代理店で検品、修理等の仕事をすることになりまして、数年後この蛇っぽい柄とドラゴンぽい柄のモデルが赤、青、黄色等、各1本ずつ代理店に輸入されました。
蛇っぽいモノトーンは2本位あったかもしれません。
(あ、1本は井上陽水がテレビで弾いてました。)
当時は派手なペイントのギターが流行っておりましたので、やはりOvationで一番派手なモデルにこのペイント。
こんなデザインだけどフォークギターで、このペイントがバカっぽいけど、かっこよくて益々惹かれました。
このモデルや少数モデルは、大概都内の量販店に出荷されます。
私の検品担当ショップは、都内近郊、地方。
検品調整が完了したら、保証書に品番とシリアルナンバーを書いて、必要なものを付けて、しまって、出荷となります。
現在、修理屋をやっておりまして、Ovation を預かった際には当時の保証書を見る事があり、「これは彼の字だ。」や稀に「おー自分がやったギターだ。」と言う事があります。
今回は、正に大当たり!
(平成4年3月のお買い上げ)
都内の量販店の検品は、絶対やらない訳ではありませんでしたけど、確率にすればすごく低いのでびっくりです。
この当時の字がはずかしいです。
まるトは、ショップで書かれたのでしょうか。
ネットで見つけた時に当時の保証書も残っている事が分かっていましたが、当たりの確率はほとんど無いだろな、と思っていましたので、タイムカプセルを掘り当てた様な気持ちになり、とてもうれしかった、と言う話でした。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
それと、上に書きました、当工房の「ある時だけ在庫販売」に現在、2本出ておりますので、よろしければ見てみて下さい。