本年もよろしくお願いいたします。
年明け最初の更新は、古い国産ギターの「ThreeS W-1000 」と言うギターです。
こちらのギターは、色々と修理させていただきましたが、ここではネックにスポットを当てます。
ネック角度が狂っているのですが、ネックがサウンドホールに割れて食い込んでいるので、ここを戻して角度が十分ならばネックは抜かなくて良いです。
別角度から。
長い間、弦を張りっぱなしにしていますと、少ーしづつボディが歪んでネックの角度が狂ってしまいますが、この部分は特に影響が出やすく、D-45のようにインレイが多く施されている物は現象が大きく出やすいようです。
Gibson でも Martin でも同じような事があります。
この様に割れてなく、見た目は全く問題無さそうに見えても酷くネック角度が狂っているものもあります。
症状の出方は、まちまちです。
ネックを抜いてから、割れを直そうと考えてはいけません。
先にネックを抜いちゃうと、引っ張ってズレを修正出来なくなっちゃいます。
戻しました。
割れ部分を接着して、補強を入れて、力木のはがれ、ネックブロックのはがれも直して、強度は十分です。
食い込んだ部分を戻した時点で、角度は十分問題ないので、ネックは抜かずリフレットして完了です。
この ThreeS W-1000 と言うのはジャパン ビンテージ界では、だいぶ珍しいモデルらしいです。
古い国産ギター、ヤマハにしても何にしても結構良いものが時々あります。
ジャパンビンテージ。
ちょっと、おもしろそうですね!