皇居東御苑を北桔橋門から出て、国立公文書館『夢見る光源氏』へ。
公文書館ではNHKの大河ドラマとタイアップしたような企画がよくありますね。今回も。
比叡山に登ったときだったか、何年か前に石山寺に行ったことがあります。当時、紫式部が源氏物語を書いた所という認識がありました。
「えっ、こんな薄暗い、石で囲われたような部屋で書いたの?」と思いました。
今は、紫式部が源氏物語の着想を得たところということのようですね。
平安時代の「夢」は、不思議な力を持つもので、夢の内容を分析してもらう「夢語り(夢占い)」や、吉凶を占う「夢合わせ(夢解き)」があって、「夢合わせ」を職業にしていた人もいたそうです。
『枕草子』では、「うれしきもの・・・いかならむと夢をみて・・・ことにもあらすあはせなとしたる、いとうれし」
源氏物語は夢が取り上げられることが多いそうです。
「若紫」の中でも「中将のきみも・・・あはする物をめしてとはせ給へば・・・」
・「帚木」より「雨夜の品定め」・
『源氏物語』は次々と写本が作成され後世に伝えられていったけれど、一般庶民の目にも触れるようになったのは江戸時代になってから。
慶安3年(1650)に全編を通して挿絵がついて刊行され、広く流布されるようになったって。
・「空蝉」より囲碁を打つ空蝉と軒端萩。左下で光源氏が垣間見ている。・
国立公文書館の有り難いのは写真撮影可のこと。
― 公文書館で平安文学ナナメ読み! ― と副題が付いているけれど、写真を撮ってきて、しっかりと読ませていただきました。
・「夢浮橋」より去っていく薫一行(右上)を見る浮舟(中央)・
国立公文書館のあとは北の丸公園を通って千鳥ヶ淵へ行こうかしら。そのまま半蔵門の方へ行って国会前庭に向かおうかしら。
で、足は北の丸公園の中へ。八重桜がぽってりとして豊かな感じ。
ハナズオウ(花蘇芳)ですね。
武道館のところで午後五時少し前。このまま引き返せばミッドタウン日比谷の「ゴジラー1.0」に悠々間に合う。
でも、田安門から九段下方面を見ても・・・、
千鳥ヶ淵方面を見ても、お花見盛り(4月7日)。今回はお花見を優先としましょう。
(つづく)