帰宅の足が早くなる、夜の下車駅の自動改札口。
自動改札にSuicaをあてたときの機械の音が単調にながれている。
ピッ、、
ピッ、、
ピッ、、
ピンポ〜ン
誰かが自動改札に引っかかると後ろはちょっとした渋滞になる。
私はその駅に下車した人全員をチームだと思っている。
いかにノーミスかつスムースに全員で改札を抜けるかを目指すチーム。
スムースに改札口を通過するためには、あらかじめ手に定期券を持って改札に並び自分の番を待つ。
自分の番になったときに上着やズボンのポケットをモゾモゾと定期を探し始め、
流れを止めてしまうのは最もやってはいけないこと。
そんなことを言っている私も実はモゾモゾとしてしまうことがよくある。
いつも左胸ポケットにしまっている定期をまたに違うポケットに入れていることがあり、
改札口間際でモゾモゾとしてしまいチーム全員に迷惑をかけてしまう。
なんで、ズボンの左ポケットに定期を入れてたんや…。
またピンポーンとなったとき、体を改札出口付近から戻さず、
体をひねって手だけを伸ばしもう一度タッチをする人がいる。
これもダメ。
一度、改札から出ないとセンサーが解除されないため、改札はいつまでも赤から青に変わらない。
だから改札が鳴ったときは速やかに入口まで戻り、センサーを解除しもう一度タッチをする。
ピッ、、
ピッ、、
ピッ、、
ピンポ〜ン
残念ながら今日もノーミスクリアとはいかなかった。
エラーが出た人は「あれっ?」といったような、すっとぼけた顔をしてチームの避難の目をしれっとかわし、
駅員さんのいる改札へと向かい戦線を離脱した。
自動改札は赤く光ったまま、膨大な人の流れをブロックしている。
いつもならすぐに復帰する改札口が今日は何故かなかなか復帰しない。
次に改札を通過しようと並んでいた人は、なかなかエラーが解除されないことに対し、明らかにイライラしていた。
彼は自動改札が青くなるのを今か今かと待ち望み、
いつでも通過できるように右手に定期をスタンバイし
「タッチしてください」のところに目掛けて何度も素振りをしている。
チームに迷惑を掛けてはいけないという意識はかなり高い。
しかしシグナルが青くならない。
これ以上チームに迷惑を掛けられないと彼は判断したのだろう、
待ち切れず隣の改札口に行こうとしたその次の瞬間、
改札口はレッドシグナルからグリーンシグナルへと変わりゲートが開いた。
そして彼はそれを見逃さなかった。
隣の改札口へ踏み出した足を地面に着けたその反動を利用して軽快なステップでその足を元の改札口に戻し、
赤から青に変わった「タッチしてください」へ右手に持った定期券をすっと差し出し、そしてソフトにタッチした。
ピンポ〜ン。
お前もかい!