にもかかわらず、慌ただしく日々が過ぎ、そんな変化にも疎くなってしまう…
ならば、せめて部屋の中に小さな緑を。
植物があると部屋はの様子もグッと明るくなり、不思議におちつくもの。
フランス映画界の鬼才リュックベッソンの映画『レオン』を自粛中に久しぶりに観た。
いい映画だと思う。1994年の作品。『レオン』にはそれは観葉植物を大切にしている孤高の殺し屋レオンの話。
舞台はNY。ジャンレノが演じる殺し屋レオンは、1日2回パックのミルクとトレーニング、そして葉ぶりの大きい観葉植物に水をやることが日課。
ひょんなことから12歳の少女マチルダと生活を始める。その彼女に「どうしてそんなに大切にするの?」と聞かれると
「鉢植えは最高の友だ。無口だからいい。
俺と同じで地に根を張らない」
ストイックで孤独な殺し屋の心情を見事に反映している。
朝起きると窓辺に出して陽を浴びさせ、部屋に戻ると一番に取り込み、霧吹きで葉っぱに水をやる。まるで大切なペットの世話をするように扱う。
アパートを移っても鉢植えだけは手放さない。
まさに自分自身の分身。
ラストにマチルダがその植物を大地に埋めて、「これで安心ね、レオン」と言うセリフと流れ始めるスティングの歌がマッチして泣けてくる。
Sting Shape of My Heart