皆様こんにちは。腸美活通信 編集部 MOです。
近頃はすっかり涼しくなり、秋を通り越して冬が来てしまったのではと思うほどです。
感染防止対策の規制が少しずつ緩和されてはいますが、まだまだ収束の気配を見せることのないコロナウイルス。これからの乾燥の季節、さらなる注意が必要です。
感染防止対策として、マスクや手洗い・消毒に加え、「換気」も必須です。
「これからどんどん寒くなるのに、窓を開けるのはツライ…。」
ごもっともです。
そこで今日は、効率の良い換気方法についてご紹介します。
オフィスの空気環境
「部屋の空気がよどんで、頭がボーッとする…。」
誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。
室内空気環境が悪くなる原因のひとつに、二酸化炭素(以下CO₂)濃度が深く関係しています。
室内のCO₂濃度が高くなる主な原因は、人が吐き出す二酸化炭素です。閉ざされた室内に人が多くいるほど、CO₂濃度も高くなっていきます。
室内の酸素が不足しCO₂が増えると、作業効率に影響が出たり、健康被害をも引き起こします。
CO₂濃度が高くなる原因
高層ビルでは、安全面から窓が大きく開かない仕組みになっています。また換気扇が備えられていないところもあります。
そのような場合はダクトや換気口などで空気を通しますが、それだけでは不十分であったり、室内をパーテーションで仕切るなど、空気がうまく循環しないことが、室内のCO₂濃度が高くなる原因になると考えられます。
CO₂濃度と体への影響
建築物衛生法に規定される「建築物環境衛生管理基準」について、二酸化炭素の含有率は100万分の1,000以下(=1,000ppm以下)と定められており、厚生労働省はこの基準に適合するように空調設備の維持管理に努めなければならないとしています。
必要換気量の算出
オフィスの広さと室内の人数がわかれば、その部屋の「必要換気量」を算出することができます。
しかし「必要換気量」がわかったとしても、その部屋に備えられている設備(窓の大きさ、換気扇の機能等)によって換気環境が変わってくるので、「1時間に〇回、〇分ずつ換気する」といった数値を正確に算出するのは困難です。
CO₂濃度の測定
室内のCO₂濃度が高くなっても、 1,000ppmを超えたぐらいでは、体感としてなかなか気づきにくいものです。
そこで空気中のCO₂量を測定できる「二酸化炭素濃度測定器」の導入をお勧めします。
室内のCO₂が適切な濃度であるかを目で見て確認することができるので、理想的な室内空気環境(450ppm~700ppm)に近づけることが容易となります。
ハンディタイプや、ホコリ・化学物質まで感知できるものもあります。
CO₂対策
窓を開ける
窓を開けられる環境なら、換気が最も有効です。
しかし開けっ放しは空調に影響が出たり、過剰換気になる場合があるので、こまめに何度も開けることをお勧めします。
換気扇を回す
換気扇で空気を出すだけでは、十分な効果が得られません。換気には、空気の「入口」と「出口」が必要です。
換気扇と合わせて、必ず外気の入口(給気口や窓を開けるなど)を設けましょう。
空気の流れを作る
換気のための空気の「入口」と「出口」を、できるだけ離れた場所におくことが、オフィス全体にきれいな空気を流すためのポイントです。換気扇の位置から対角線上にある窓(できるだけ遠い窓)を開けるようにしましょう。
また、パーテーションや間仕切りなどが空気の通り道を塞いでいることがあります。これは室内のレイアウトを変えることで改善できます。サーキュレーターで空気を循環させるのも効果的です。
排気ダクト・換気口の清掃
排気ダクトや換気口が汚れていると、換気能力が格段に下がります。これらの清掃は、素人が行うことは難しい場合があるので、清掃業者に定期的に点検・清掃を依頼しましょう。
観葉植物をおく
植物は光合成によりCO₂を吸い酸素を出すので、小さなオフィスであればCO₂削減が期待できます。
しかし残念ながら、広いオフィスではそれほどの効果は見込めません。
空気環境低下のその他原因
◆シックハウス 建材等から発生する化学物質など
◆ほこり
◆カビ 窓の結露やカーペットなど
◆体から発するにおい 体臭、香水、香りの強い柔軟剤など
◆細菌、ウイルス ⇒ 空気が停滞することで伝染しやすくなる
空気環境改善の対策
CO₂対策と合わせて行いましょう。
◆空気清浄機や加湿器の設置
◆壁や床の掃除
◆観葉植物をおく
広いオフィスのCO₂削減には効果が薄い観葉植物ですが、シックハウスの原因となる化学物質を吸収したり、カビの胞子やバクテリアを抑制する力があると言われています。
最後に
花粉やPM2.5など、外気については何かと取り沙汰されますが、室内の空気、ことにオフィス内の空気環境に関してはあまり話題になることがありません。
「換気率を2倍に高めることで得られる生産性効果は一人当たり年間約70万円だ」という驚きの研究結果もあるほど、空気環境が作業効率を左右します。
1日の大半をオフィス内で過ごす皆様にとって、室内の空気環境は健康にも直結する大変重要な問題です。
ここで一度、オフィスの空気環境を見直してみませんか。
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