皆様こんにちは。もちづき内科クリニック〈腸美活通信〉編集部です。
秋は食べものがおいしい季節ですよね。
美味しいものがたくさんあって、ついつい食べ過ぎてしまうのが悩みどころです。
さて、今日は食事には欠かせない油のお話をしていきたいと思います。
「健康」と聞くと真っ先に悪者にされてしまいがちな油。
しかし、油を全く摂らない生活というのは問題です。
油(脂質)は三大栄養素のひとつで、私たち人間が生きていく上で重要なエネルギー源として欠かせない栄養素のひとつです。
脳の成分で最も多い成分は油だと言われており、脳をはじめとして身体の様々な器官が正常に機能するためには必要な物質です。
かといって、もちろん摂り過ぎもよくありません。油は消化吸収に時間がかかるため、摂りすぎると腸に負担がかかります。
加えて、消化吸収されなかった油分は腸壁を刺激し、下痢を引き起こすといわれています。
さて、油にはいくつか種類があり、大きく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。
飽和脂肪酸はパーム油やラード、牛脂などに多く、アレルギーなどにはあまり良くない油と言われています。
不飽和脂肪酸には、体内で作ることのできない多価不飽和脂肪酸と、体内で作ることのできる一価不飽和脂肪酸があります。
中でも、不飽和脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸は体内で合成できませんが、生命の維持に欠かせないために食物から摂取する必要があるため必須脂肪酸とされています。
ただ、最近の食生活では、ごま油や大豆油、アーモンドなどに多く含まれるオメガ6系の脂肪酸は豊富に摂取できている、寧ろ摂り過ぎなくらいなのですが、オメガ3系の脂肪酸は意識しないと不足しがちだと言われています。
オメガ6系脂肪酸から生成されるロイコトリエンやプロスタグランジンは炎症を促しますが、オメガ6系脂肪酸から生成されるこれらの物質は炎症を抑制し、免疫力を上げてくれると言われています。
他にも、オメガ3系の脂肪酸は悪玉コレステロールを下げて動脈硬化を予防することがわかっており、糖尿病やメタボで糖質制限をされている方の栄養指導にも使われているそうです。
さて、免疫力を上げてくれると言われるこのオメガ3系脂肪酸、どんなものに含まれるのでしょうか。
オメガ3系の脂肪酸は、アマニ油、えごま油、サバ・マグロ・イワシ・サンマ・ブリといった青魚に多く含まれます。
アマニ油などはドレッシングとしてサラダにかけるなど生のままで、青魚も火を通さずに刺身で食べるのが望ましいです。
しかし、このオメガ3系の脂肪酸、熱や光、空気で常温~高温では非常に酸化しやすく、毒性の強い過酸化脂質になってしまうので注意が必要です。
大部分は消化管で分解されて毒性が弱められますが、数%は体内に吸収され細胞の機能異常を引き起こすことがわかっています。それが動脈硬化や認知症につながると考えられています。
これらの油を保存する際には新鮮な油を密封して冷蔵保存をすることが不可欠です。
ということで腸、ひいては身体に良い油・悪い油のお話でした。
油は健康によくないとただ避けるのではなく、良い油を適度に摂って腸を健康にしていきましょう。
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