皆様こんにちは。もちづき内科クリニック〈腸美活通信〉編集部です。

 

 

 

夏真っ盛りでまだまだ暑い日が続きますね。

8月になって、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラといった秋花粉の季節になってまいりました。

秋というには若干まだ早い気もしますが、花粉に敏感な方では既にこれらの秋花粉の気配を感じているかもしれません。

 

春の花粉症で有名なスギ花粉では、花粉粒子径が大きいため鼻粘膜に留まりやすく、下気道への影響は少なくなるので、春の花粉症は鼻水やくしゃみが代表的な症状とされています。

 一方、秋の花粉症で有名なブタクサ花粉は、花粉の粒子が小さいため、鼻水やくしゃみだけでなく気管に入ってぜんそくのような症状を引き起こすケースもあります。

 

 

 

 

ところで、花粉症が食物アレルギーを引き起こす、口腔アレルギー症候群があるのをご存知でしょうか。

一般的にこの症状は「花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)」と呼ばれており、果物や野菜を食べて比較的すぐ、唇や口の中、のどがイガイガしたり、かゆくなったり、腫れたりといった症状が出ます。

私も長年花粉症を患っているのですが、このPFASを知らず、酷い目にあったことがあります。

 

 

食物アレルギーと一口に言っても、俗にいう食物アレルギーとは作用機序が異なります。

食物アレルギーでは原因物質となる食物を摂取して消化管で消化・吸収することによって全身に症状が出るので、摂取から症状が出るまで2時間ほどかかりますが、

PFASでは食物中に、花粉症を引き起こす原因物質と似た構造の成分が口腔内の粘膜に接触することによってアレルギー症状を引き起こすため、症状が出るまでが早く、15分ほどでアレルギー反応が出ると言われています。

 

 

下図のように、スギ花粉症の患者ではトマト、ブタクサ花粉症の患者ではメロン・スイカなどが知られていますが、個人差があり、出やすいというだけで症状が出なかったり、スギしかないと思っていたのに実は違う花粉症も持っていて、思っていたものと違うアレルギーが出た、ということも往々にしてあるようです。

 

 

 

出典:Thermo Fisher Scientific

 

 

 

PFASは口腔・咽頭内での症状が大半で、生の果物で症状が出ても加熱や加工などで症状が出なくなるものもあったりと、通常では重症化することはないですが、稀に嘔吐やアナフィラキシーショックなど、重篤な症状を起こすこともあるようです。

非常に症状が似ているので、PEASだと思っていたら食物アレルギーだった、なんてこともあるかもしれません。

なにかおかしいと感じたら、自己判断でそのままにせず、すぐに医療機関を受診してください。

 

 

もちづき内科クリニックでは、アレルギー外来で、花粉症などのお悩みに対応しています。

果物や野菜を食べて違和感がある、花粉症の症状が重くて朦朧とする、などのお悩みがございましたら、お気軽にご来院ください。

 

 

 

 

 

 

 

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