皆様こんにちは。もちづき内科クリニック〈腸美活通信〉編集部です。

 

だんだんと暖かくなってきておいしい食べ物がたくさんなこの季節……。

止められない食欲と戦っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。(私もそのうちの一人ですが……笑)

健康と腸内環境にはとても深い関わりがあることは今までのこのブログの記事でもお話してきました。

なんと、腸は食欲とも関わりがあるのです。

 

というわけで、今回は腸内細菌と食欲の関連についてのお話です。

 

 

 

腸では、胃で消化された食物が送られてきて、さらにそれを腸内細菌が栄養分として分解する働きをしています。

腸内細菌はこれらの働きで「短鎖脂肪酸」を産生しており、腸からGLP-1(グルカゴン様ペプチド)などの食欲抑制物質を分泌させています。

このGLP-1、血糖値を抑える働きのあるインスリン分泌促進に加え、血糖値を上げるグルカゴンの分泌抑制、胃腸の働きをゆるやかにして食物の胃からの排出を遅らせる、といった作用があります。

 

 

この物質のおかげで食欲が抑えられ、かつ、食べたものがゆっくり胃腸を通過してくれるようになるので、満腹感を得やすくなって食事量が減るというわけです。

 

 

 

 

 

それではこの恩恵に与るためにはどうしたらよいのでしょうか。

腸内細菌は食物繊維を摂取することで短鎖脂肪酸を産生することがわかってきました。

腸内細菌が食物繊維を発酵させることで、短鎖脂肪酸の酢酸塩がつくられ、脳の食欲を司る領域に作用し、食欲抑制につながるそうです。

 

食物繊維は、玄米やとうもろこしといった穀物、大豆などの豆類、さつまいもや山芋といったいも類、めかぶやひじきといった海藻類、しいたけやきくらげといったきのこ類などにたくさん含まれています。

 

 

 

 

 

そのほかにも、ゆっくりかんで食べることで胃腸を食物が通るスピードをゆっくりにしたり、食事のはじめは野菜やたんぱく質からとって血糖値を急激に上げない、なども食欲抑制に効果があるようです。

 

 

 

 

おいしく食物繊維を食べて、適度に食欲と付き合っていきたいですね。

 

 

 

 

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