皆様こんにちは。もちづき内科クリニック〈腸美活通信〉編集部です。

 

試験前や仕事で疲れたり、ストレスを感じたりしたときに、急にお腹が痛くなりトイレに駆け込むなどの経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか?今回は、過敏性大腸症候群について香織先生に伺いました。

 

 

 

 

過敏性腸症候群は、お腹の痛みが継続したり、便秘や下痢を繰り返すなどの便通異常が数ヵ月以上続く状態のときに最も考えられる病気で、大腸にポリープや腫瘍や潰瘍などの炎症性の病気がないことが前提になります。

 

 

 

 

腸管の知覚過敏により、腹痛や便通異常の症状が起こります。腸管が過敏になる原因として感染性腸炎や腸内環境の乱れが考えられます。腸内環境は、ストレスの影響を受けると腸内細菌のバランスが乱れると言われています。

 

命に関わる病気ではありませんが、お腹の痛み、便秘や下痢、不安や緊張などの症状のために日常生活に支障をきたすことが少なくありません。

 

過敏性腸症候群と診断されたら、生活習慣の見直しが重要です。食生活、生活習慣、薬物治療、心理療法が治療のポイントとなります。

 

 

 

 

 

 

 

生活のリズムを整えましょう。起床や就寝時間を一定にし、一日、三回、バランスのとれた、脂肪分が多すぎない、刺激物の少ない食事をとり、暴飲暴食、夜間の大食を避け、アルコールは控えめにしましょう。

 

また、出来る限りストレスを溜めず、睡眠、休養を十分にとるように心がけてください。

 

食生活に発酵食品、乳製品、乳酸菌製剤などを取り入れると症状の軽減に有効とされています。

乳製品にアレルギーがない方は積極的に取り入れましょう。

 

 

 

 

 

そして適度な運動は自律神経のバランスを整える効果があります。また、腸の動きを整えるためにも重要です。

定期的にストレッチや、ウォーキング、ヨガ、サイクリング、水泳など個人が継続可能な運動を行い自律神経のバランスを整えましょう。

 

生活習慣やバランスの良い食生活に変えても症状がよくならない場合や、直ぐに症状を緩和したい場合には、薬による治療を行います。

 

過敏性腸症候群の症状が疑われた場合は、胃腸科、消化器内科を受診しましょう。また、薬物療法を実施しても症状が軽快しにくい方に対して、行動認知療法やカウンセリングなどの心理療法が有効なことがありますので、カウンセラーや心療内科専門医を紹介することも可能です。

 

 

 

 

 

 

慢性的に下痢や腹痛の症状を体質のせいとあきらめていたり、市販薬(下痢止めや便秘薬)を飲み続けても改善しない場合や、過敏性大腸症候群の疑いがある症状であっても、そのほかに大腸癌や潰瘍性大腸炎などの病気が隠れている場合もあるので、

医療機関を受診し適切な治療や検査を受けることをお勧めいたします。

 

症状がある方はご相談ください。

 

 

 

 

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