銅の軍神人物帖 須田遥「彰子の日常を支える友人」 | 智本光隆ブログ

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最新作『銅の軍神ー天皇誤導事件と新田義貞像盗難の点と線ー』2023年11月2日発売!!

1,大学院生女子・須田遥

 

さて、メイン3人が終わって次は誰に行こうかと……

基本的に登場順で行こうか、ということで。

今回は彰子の鎌倉の友人「須田遥」です。

はい、遥ちゃんですが……登場キャラの中で「新田義貞像」にも「昭和天皇誤導事件」にも、まったく関係していない唯一のキャラです。

所謂「主人公の日常」を表現する、そんな目的で登場させました。

ですので、新田氏などに由来のある名前を持つ本作のキャラで、なにも関係がないのが彼女です。完全に思いつき?で名付けおります。

 

 

鎌倉での彰子の日常……ということで、高校、大学、大学院と7年間も一緒にいるという設定になりました。実は、隼人や志帆よりも長く一緒にいるわけです。

年齢も彰子たち3人と同じですが、遥がもっとも年相応という感じで描いています。

過去作にはまずいなかったタイプなので、描いていて実に楽しい子でした。

なお、「新聞の一面を持っていった」というのは、作者の大学時代の後輩女子の実話です。日韓ワールドカップの時ですが。

あ、ちょっと遥に似ている気もする。元気かな。

 

 

彰子のところで描いたかも知れませんが、実は1章と2章前半の彰子は、もうちょっとざっがくりというか、そんな性格でした。やさぐれ気味?とでも言いますが。

会話はパンパンやり合う感じでした。

名残りが「普段はしゃべり方が怖い」とか、堀口が家に来たときの彰子の様子にちょっと残っています。

これだと「群馬よりも鎌倉の方が本音でしゃべっているっぽいな」ということになり、編集さんと相談の上に微調整されました。なので、鎌倉の彰子が「本音を言えないキャラ」というような感じになっています。彰子と遥の関係も少し変わっています。

 

 

2,実は堅実派?気遣いの人?

 

さて、実はこの遥。

中学時代の志帆に変わって「鎌倉での彰子の保護者」的な側面がありました。

問題は彰子がまっっったくそれに気が付いていないということで。

一見、彰子を振り回しているように見えますが、

「K大との顔合わせには連れていくが苗場には連れていかない」「紹介しろと言われているが実際にはしない」「彼氏と旅行中なのに彰子の口裏合わせに付き合う」という、極めていい子です。

 

遥 「彼氏と旅行はどっちよ」

彰子「あう……それは……」

 

 

出番が2章のスマホいじっていることろで終わりますが、ここは実は担当教授に「今から彰子がいくので」とメールを打っていた……という設定。

彰子がすっぽかして帰ったので、その気遣いが無駄になったという……

おい、彰子。遥ちゃんに感謝申し上げろ。

 

 

もっと出したかったのですが、まあこの話だとここまでか。

七章でちょっと出そうか、その後を説明しようかと思ったのですが、流れの関係で無理でした。一応、卒業前に彰子は彼女の気遣いに気が付いて、お礼を言って……そんな感じです。

彼女も彰子にとって「大切な友達」のひとりになりました。

遥の方は端から、小さなことを気にしちゃいません。

 

 

なお、7章終了時点で遥は実は留学中です。その先はアートコーディネーターとなり……というのが、漠然と考えたその後。

本人の言動ほど、遊んでいないというタイプ。

ただ、遥は移り気は移り気なので、途中で止めて他のことを始めるかも知れませんが。

 

 

志帆「いろいろと彰子がお世話になりまして。菓子折り(ハラダのラスク)でもお受け取りください」

遥 「はいはい、お世話してますよ~」

彰子「ふたりに仲良くなられると私は複雑なんだけど……」

隼人「おまえ、友達に対する独占欲は止めたんじゃなかったのか?」

遥 「あ、彰ちゃんの彼氏さん久しぶり!」

彰子「!??? どこで会ったの?」

隼人「普通に考えれば、偶然にも実習室に辿りつかないよな」

 

 

遥が食べていた「アジフライランチ」がこちらです。

若宮大路の「鎌倉お昼ごはん」にて。