開かずの扉を開けてみたら・・・ | 「あー、幸せな人生だったー」と最期の日に言える人生を歩こう

「あー、幸せな人生だったー」と最期の日に言える人生を歩こう

アトピー&食物アレルギーを持つ子供を育てて30年が過ぎました。
夫と別居し、娘とふたり暮らしを楽しむため、見ないふりしてきためんどくさいことに向き合い始めてます。


色々なことがあった11年前だった。

今、こうして私が普通に生きていることが
不思議なくらい


この家に引っ越してきて、11年

実は
どうしても開けられないところがあった。



ここが
11年間、一度も開けてない扉

なんの決意か分からないけど 
取っ手が紐で結ばれている。

自分で封印したのか、そこは覚えてない。



この時期が来るたび
いつも私は、この扉の下で上を眺めていた。



そして、とうとう


ついにと言ったほうがいいのか


この扉を開ける日が、来た。
 

中から出てきたのは



Gとか、虫系が出てくるのか怖かったけど
それは、なんとかセーフだった。



防虫剤だって
11 年もの間、一度も変えていない。



テープの色が
年月の流れを物語っていた。


そう・・・ひな人形


11年間、一度も出すことがなかった
ひな人形🎎



こんな話もあったな。


ここに引っ越してくるときは
捨てようかと迷ったひな人形。 

以前住んでいた家より
ここの家は、半分ぐらいの広さしかないから
ほとんどのものを
引っ越して来る前に捨てた。

捨てるしかなかった。


そんな、すごい思い入れがあった
ひな人形ではなかったけど
なぜか捨てるという行為には移せなかった。



ひな人形が入っている箱の蓋を開けると
きれいに人形がしまってあった。

箱の中を写した写真も入ってて
どうやってしまったらいいか
それも書いてあり
11年前の自分の姿が浮かんできて
なんか泣けてきた。




11年も何もしてなかったのに
虫にも食われてなく

ホントにキレイなまま
この日を待っていてくれた。



ずっと気がかりだった
あの扉を開けることができた。

私にとっては
勇気のいる一歩だったけど
踏み出してよかったと思う。

止まっていた時計が動き出したかのように
私は、清々しい気持ちになっている。


長い1日が終わったような感じ。


ここに引っ越してきた
あの絶望しかなかったあの日。


あの日を越えた気もしている。